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住まいサーフィン編集部

【キッチン編】マンションのモデルルームや内覧で確認するべき設備とは!?ポイントや注意点も解説!

2024年12月19日

更新日最終更新日:

【キッチン編】マンションのモデルルームや内覧で確認するべき設備とは!?ポイントや注意点も解説!

分譲マンションには、どんなキッチン設備があるのでしょうか。これからマンションを購入する人の中には、このようなことで悩んでいる方も多いでしょう。

  • ● モデルルームに行ったとき、どこを見ればそのマンションのグレードが分かるの?
  • ● 買おうと思っている新築マンション、コストカットされていないか心配
  • ● キッチンのオプションにはどんなものがあるんだろう?
  • ● 中古マンションの内覧に行く前に、新築の最新設備を知っておきたい

最新設備やトレンドを知っておくことで、自分の使いやすいキッチンを選ぶことができます。

今回の記事では、マンションの最新キッチン設備と、気を付けるべきポイントを解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. 分譲マンションのキッチン設備一覧

まずは、マンションの主なキッチン設備をご紹介します。

実際は他にもキッチン設備はありますが、今回は上記設備について解説していきます。

また、設備によっては「★」の数でグレードを表しています。

評価項目

  • コストカットされている設備
  • 最近の新築マンションにおける一般的な設備
  • 一部マンションで採用される高グレードな設備
  • 標準仕様ではあまり見ないような最高級の設備

ただし、同じ設備でもメーカーや製品によって価格帯や品質などが大きく異なることがあります。星の数が少ないから良くない、とは限りません。そのため、星の数はあくまでも目安としてご確認ください。

2. キッチンシンク周辺の設備

それでは、キッチンシンク周辺の設備を見ていきましょう。

水栓

キッチンの水栓は、シングルレバー混合水栓(一つのレバーで水量と温度を操作可能なタイプ)が一般的です。水栓の形はストレート型が多いですが、一部の高価格帯マンションではグースネック型になっています。グースネック型は見た目が美しく、高級感があるのが特徴です。特にドイツのハンスグローエ社やグローエ社の水栓は、最高級マンションで採用されています。

水栓

多くの新築マンションでは、水栓は浄水器一体型です。ですが、一部高価格帯マンションではアンダーシンク型の浄水器になっています。アンダーシンク型はシンク下に浄水器が設置されるタイプになります。浄水力がより高い、カートリッジの使用期間が長い、水栓本体のデザインがさらにスタイリッシュになるといったメリットが挙げられます。標準仕様は浄水器一体型でも、オプションでアンダーシンク型に変更できることもあります。

また、最近の新築マンションではタッチレス水栓(センサー反応式で、水栓を触らずに操作可能なタイプ)となっているところも増えてきました。手が汚れているときや両手が塞がっているときでも使えて、水栓も汚れにくくなるので、人気が高いです。
タッチレス水栓よりもさらに高価なのは、ハンズフリー水栓です。ハンズフリーの場合は、吐水口の下に手や食器などを差し出すと自動で水が出て、離れると水が自動で止まる仕組みになっています。
タッチレス水栓やハンズフリー水栓は、国内主要メーカーではグースネック型となっていることが多いです。

水栓の形やメーカー

  • ストレート型 
  • グースネック型
  • ハンスグローエ社・グローエ社の水栓

水栓の機能

  • 浄水器一体型
  • 浄水器アンダーシンク型
  • タッチレス水栓
  • ハンズフリー水栓

ユーティリティシンク

キッチンシンクの素材にはステンレス・人造大理石・ホーローなどがあります。マンションのキッチンシンクについては、ステンレス製であることがほとんどです。最近のステンレス製のシンクは、汚れや傷が付きにくく、静音性能も高くなっています。

そして、マンションによってはユーティリティシンクとなっていることがあります。これは「洗う・切る・捨てる」の作業がシンク内でできるようになる、タカラスタンダードの商品です。

ユーティリティシンク
(画像引用:タカラスタンダード公式ホームページhttps://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/sink/utility.html)

シンクの上にスペースができるので、作業がしやすくなります。水切りプレートを使えば、シンクの底に触れないで湯でこぼし作業もでき、衛生的です。

なお、タカラスタンダード以外のメーカーでも、ユーティリティシンクのような多段式のシンクを取り扱っています。

  • 静音シンク
  • ユーティリティシンク(多段式シンク)

ディスポーザー

ディスポーザーとは、生ごみを粉砕して処理をする電動装置です。100戸以上の大規模マンションに付いていることが多くなっています。生ごみの量が減るだけでなく、ごみの悪臭の軽減やキッチン掃除が楽になるなどさまざまなメリットがあるので、マンション設備の中でも特に人気が高いものとなっています。

ディスポーザーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

マンションで人気のディスポーザー、使い方やメリット・デメリットを解説!

ディスポーザーの使い方や仕組み、メリット・デメリットを解説します。

3. ワークスペース・コンロ周辺の設備

つづいて、ワークスペースやコンロ周辺のキッチン設備を見ていきましょう。

天板(ワークトップ)

キッチンの顔とも言える天板(ワークトップ)は、マンションのグレードを表す部分の一つです。天板によってキッチンの印象も変わってきます。

天板

天板は素材によって価格や機能性は異なります。分譲マンションでよく使われている素材は下記の3種類です。

  • ● 天然大理石(御影石)
  • ● 人造大理石(シーザーストーン・フィオレストーンなど)
  • ● 人工大理石

トップクラスのグレードのマンションでは、御影石やシーザーストーンが採用されることが多くなっています。天然石である御影石は、上品で高級感・重厚感があり、傷や熱にも強いです。シーザーストーンは人造大理石ですが、天然石のような質感で、水や汚れが染み込みにくいなどの特徴があります。

人造大理石と人工大理石の違いについては、一般的には、人造大理石には天然石が含まれていて、人工大理石には含まれていないとされています。
※人造大理石と人工大理石の明確な定義はありません

人造大理石の中でも高価格帯マンションでよく採用されているのが、フィオレストーンです。シーザーストーンやフィオレストーンは天然石が多く含まれるため、見た目も高級感があります。傷が付きにくく、水や汚れが染み込みにくいです。
一方で、マンションによっては単に「人造大理石」とだけ書かれている場合もあるでしょう。実際にモデルルームや内覧で確認しないと分かりませんが、シーザーストーンやフィオレストーンほどの高級感が感じられないことも多くなっています。

  • 人工大理石
  • 人造大理石
  • フィオレストーン
  • 御影石・シーザーストーン

食器洗い乾燥機(食洗機)

食器や調理器具を自動で洗って乾かしてくれる食洗機は、家事の強い味方です。最近の新築マンションは、ビルトイン食洗機が標準仕様であることが多くなっています。ただし、単身世帯用マンションだと付いていないこともあります。

標準では日本製(パナソニック・リンナイ・三菱など)のことが多いですが、食洗機はミーレやボッシュなどの海外製の人気が高いです。海外製の食洗機は、フロントオープン型で食器を出し入れしやすい、洗浄力が高い、スタイリッシュな見た目といった特徴があります。しかし価格は日本製よりも高いことが多いです。マンションによっては、オプションで海外製に変更できることもあるようです。

食洗機のオプションをもう一つ紹介いたします。それは、普通のタイプ(浅型)から深型タイプへの変更です。深型なら一度に洗える食器数が増えるだけでなく、鍋やフライパンなどの大きい調理器具も食洗機へ入れられます。家族の人数が多い人や洗い物が多い人は、深型を検討すると良いでしょう。

  • 食洗機なし
  • 国内メーカーの一般的な食洗機(浅型)
  • 国内メーカーの一般的な食洗機(深型)
  • ミーレ社・ボッシュ社の食洗機

食洗機についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

自宅に食洗機は必要か?メリットとデメリットを解説!

食洗機のメリットとデメリット、食洗機は日常生活に必要かどうかについて解説します。

コンロ

ガスコンロは、日々のお手入れが楽な「ガラストップ」を採用している新築マンションが多いです。ホーローよりも傷が付きにくく、凹凸が少ないので拭き掃除がしやすくなっています。
ガスコンロの天板には、強化ホーローをガラスコーティングしたものもあります。メーカーによって名前は違いますが、ハイパーガラスコート(パロマ)やパールクリスタル(リンナイ)などがそれに該当します。ガラストップのような見た目ですが、比較的安価なのが特徴です。しかし、傷がついたときにそこから錆びる恐れがあります。

コンロの魚焼きグリルは、一般的には「水なし両面焼きタイプ」が装備されています。また、新築マンションでは、オプションでコンロをグレードアップできることがあります。ハイグレードモデルは、調理アプリ対応、スモークカットなどさまざまな機能が搭載されているだけでなく、高級感あふれるデザインになっています。

ガスコンロの天板

  • ホーロー、ガラスコーティング
  • ガラストップ

グリル機能

  • 水あり片面焼きタイプ・水なし片面焼きタイプ
  • 水なし両面焼きタイプ
  • ハイグレードモデル

なお、キッチンの加熱機器にはIHクッキングヒーターもあります。火災や火傷のリスクが低く、お手入れが楽なので、IHの方が好みという方もいるでしょう。しかし、最近の新築マンションはガスコンロを採用しているケースがほとんどです。ごくまれに、ガスコンロとIHクッキングヒーター、好きな方を選択できる新築マンションがあります。

レンジフード

新築マンションのレンジフードは、整流板付きの薄型タイプが標準仕様であることが多くなっています。整流板とは、レンジフードの真下に設置された薄い金属製の板のことです。整流版があることで換気効率は上昇し、レンジフードの掃除も楽になります。

通常のレンジフードは排気だけをしますが、同時に給気も行う「同時給排気レンジフード」もあります。室内にレンジフード用の給気口を設ける必要がなくなるので、部屋の見た目も良くなります。

また、マンションによってはフィルターレスレンジフードが採用されていることがあります。普段のお手入れはオイルトレーにたまった油を捨てるだけなので、とても楽です。また、自動洗浄機能が付いたレンジフードもあり、オプション等で変更できることもあります。

  • 整流版付きレンジフード
  • 同時給排気レンジフード
  • フィルターレスレンジフード
  • 自動洗浄機能付きレンジフード

4. キッチンの収納関係

次に、キッチンの収納関係について解説をします。

キッチンの収納関係

シンク下収納

シンク下の収納は、新築マンションは基本的にはスライドキャビネットになっています
※シンク下など一部は開き扉になっていることもあります
扉が閉まる直前から静かにゆっくり閉まる「ブルモーション」機能付きなのがほとんどです。

中古マンションの中でも築年数が古いものだと、ブルモーション機能がないタイプや、すべての収納が開き扉になっているタイプもあります。

  • すべてが開き扉の収納
  • ブルモーション機能がないスライドキャビネット
  • ブルモーション機能付きスライドキャビネット

カップボード(食器棚)

キッチンの収納のメインでもある、カップボード。約8000万~1億円以上の新築マンションなら標準で付いていることが多いです。

カップボードはオプションの中でも特に人気があるものの一つになっています。既製品のカップボードは価格が安いですが、ぴったり合うサイズを見つけるのは大変です。購入時のオプションならキッチン全体で面材やテイストを合わせられるので、統一感があるおしゃれなキッチンになるでしょう。床や壁に固定するので、耐震性も優れています。

吊戸棚

マンションによっては、ワークスペースの上部周辺に吊戸棚が付いています。
しかし、この吊戸棚はたくさん収納できるとは限りません。なぜかというと、最近のキッチンは、開放感があって視認性が高いタイプがトレンドです。そのため、新築マンションの吊戸棚はスリムなものが多くなっています。
また、吊戸棚は位置が高いので、踏み台がないと手が届かないことがあります。取っ手付きの収納ケースを用意したり、普段は使わないものを収納したりするなど、工夫が必要です。

5. マンションのキッチンについてのポイントや気を付けること

最後に、キッチンに関するポイントや気を付けたいことについて解説します。

家事動線を確認する

モデルルーム見学時や中古マンション等の内覧時には、動線を確認して、家事を効率的にできるかどうかチェックをしてください。
忙しい朝には、キッチンと洗面室、バルコニーなどを何度も行き来します。「ご飯の準備中に洗濯機を回しに行く」「朝ご飯の後片付けをしながら子どもの身支度の様子も見る」など、同時にさまざまな作業をする必要があるでしょう。このとき、キッチンと洗面室が近かったり一直線だったりすれば行きやすいですが、遠いと時間ロスが発生してしまいます。

マンションによっては、洗面室に2ヶ所から出入りできる間取りや、キッチン付近からすぐにバルコニーに出られる間取りなどがあります。実際に家事をするときにはどんな動きになるのかを想像しながら、見学をしたり間取り図を見たりしましょう。

キッチンの広さを確認する

一般的に、マンションは戸建てに比べるとキッチンスペースが狭い傾向となっています。ファミリー世帯(両親と子ども1人)の平均的な間取りは70㎡前後の3LDKと言われていますが、その場合のキッチンの広さは3畳~3.3畳が目安です。2人で作業するにはやや狭いと言えるでしょう。
2人以上で作業しやすいキッチンが良い場合には、後ほど解説するアイランド型のキッチンがおすすめです。

また、キッチンの広さは間取り図で確認できますが、マンションによってはLDK(リビングダイニングキッチン)の大きさがまとめて書かれていることがあります。「思ったよりもリビング・ダイニングが狭かった」「キッチンはもっと広いのかと思ったら、3畳もなかった」といったことがあるかもしれないので、注意が必要です。

新築マンションの場合、すべての間取りのモデルルームが用意されているわけではありません。モデルルームと違う間取りを購入する場合には、相違点を理解した上で想像力を働かせながら見学をする必要があります。
モデルルーム見学のポイントを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

マンションのモデルルーム見学でのポイントとは?流れや注意点も解説!

マンションのモデルルームに初めて行く人に向けて、流れや注意点などを解説します。

自分に合うキッチンのレイアウトを見つける

マンションのキッチンでよくあるレイアウトをご紹介します。それぞれのレイアウトにメリット・デメリットがあるので、事前に理解をしましょう。

①I型キッチン

マンションで最も一般的なのが、I型キッチンと言われるレイアウトです。シンク・ワークスペース・コンロが、アルファベットの「I」のように一列に並んでいることから、このように呼ばれています。
I型キッチンのメリットは省スペースなことと、調理時の動線に無駄がないことです。しかし、他のレイアウトと比べると、複数人で料理するのには向いていません。

I型キッチン
(URAWA THE TOWER EDタイプ 公式サイトから引用https://www.proud-web.jp/mansion/b113230/)

なお、昔は壁に向かっているI型キッチンが一般的でしたが、今のトレンドは「対面式」です。対面式なら、料理や洗い物をしながらリビングダイニングの家族の様子を見ることができます。家族とのコミュニケーションも取りやすく、キッチンで孤立しにくいです。

②アイランドキッチン

アイランドキッチンは、壁に面していないレイアウトです。島のような見た目のため、このように呼ばれています。複数人で料理などの作業がしやすく、開放感があり、周囲とのコミュニケーションも取りやすいです。しかし、広いスペースが必要、キッチンが周りから丸見えになるなどのデメリットもあります。

I型キッチン
(リビオタワー品川 75Aseタイプ 公式サイトから引用https://livio-sumai.jp/pj/shinagawa-tower/)

なお、左右のどちらか片方だけが壁に面しているタイプは「ペニンシュラタイプ」と言います。見た目は対面式のI型キッチンとも似ていますが、ペニンシュラタイプは正面には壁が何もありません。

③L型キッチン

L型キッチンは、アルファベットの「L」のように配置したレイアウトです。ワークスペースが広い、収納が多くできるなどのメリットがあります。デメリットは、I型キッチンよりも広い奥行きのスペースが必要であること、角(コーナー)の部分がデッドスペースになりがちなことです。

I型キッチン
(ザ・パークハウス武蔵小杉タワーズ S-75Aタイプ 公式サイトから引用https://www.mecsumai.com/tph-musashikosugi-towers/)

6.まとめ

今回の記事では、マンションのキッチン設備について解説をしました。

建築費や人件費が上昇しているため、新築マンションの中には設備のグレードを下げているところもあります。高い買い物だからこそ、マンションの設備についても事前にしっかり確認するようにしましょう。
新築マンションの場合は建築オプションやインテリアオプションで変更できることもあるので、検討してみてください。中古マンションについては、入居前にキッチンを最新設備にリフォームするのもおすすめです。

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