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住宅ローンは、変動金利と固定金利どちらがいいのでしょうか。
近年は変動金利が低水準のため、変動金利を選ぶ方が多いです。しかし、今後は金利の上昇が見込まれるので固定金利の方が安心だと思う方もいらっしゃるでしょう。
今回の記事では、変動金利と固定金利のそれぞれのメリットや向いている人、2024年12月最新の相場について解説します。
過去の金利推移や住宅ローンに関するよくある質問についてもご紹介するので、借り換えするか悩んでいる方もぜひご覧ください。
目次
1. 変動金利と固定金利の特徴やメリット・デメリット
まずは、変動金利と固定金利それぞれの特徴についてご説明します。
変動金利とは
変動金利とは、金利の変動によって返済額が変わる金利タイプです。
金利は半年に1回のペースで見直されます。頻繁に金利が変動しそうで不安に感じる方もいると思いますが、変動金利には次の2つのルールがあります。
- ● 5年ルール:5年間は返済額が変わらない
- ● 125%ルール:前回の125%以上を超える返済額にはならない
半年に1回金利が見直されていても、実際に返済額が変動するのは5年に1度です。
また、125%ルールにより返済額が急激に増加することがないため、返済できなくなるリスクが下がります。
ただし、5年間返済額が同じでも、金利が変われば返済額の内訳(元金と利息の割合)は変化します。金利が上昇すれば、利息の割合が大きくなるということです。
また、125%ルールで抑えられた返済額(元金)については、次の5年間に回されています。
元本の減りが遅くなることで、結果として利息総額は大きくなってしまうのでご注意ください。
未払い利息などがあった場合には、最終返済時に清算されます。
金利の変動具合によっては最終返済時に大きなリスクを背負う可能性があります。
なお、一部の金融機関では、変動金利でも上記2つのルールが適用されません。また、元金均等返済方式を選んだ場合も、2つのルールが適用されないことが多いです。
固定金利とは
固定金利とは、金利が一定の金利プランです。
返済期間中ずっと固定のものもあれば、一定期間だけ固定にする「期間選択型固定金利」もあります。
例えば、10年固定で元利均等返済(毎月返済額が一定)を選ぶと、最初の10年間は支払額が変わりません。そして、11年目には変動金利か固定金利のどちらかを選択することになります。
仮に、固定期間中に金利が上がっていても、適用金利は変わらないので得をします。逆に、金利が下がっていると損をする仕組みです。
金利タイプを比較
それでは、変動金利と固定金利を比べてみましょう。
固定金利については、期間選択型と全期間で分けています。
また、変動金利と固定金利(期間選択型・全期間)のメリットとデメリットはこのようになっています。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
変動金利 | ・金利が低いため3つのメリットがある ①返済額が抑えられる ②借入金額が増やせる ③審査が通りやすい ・返済リスクに対する2つのルールがある ・しばらく金利が変動していない |
・返済額が上昇するリスクがある ・常に金利情報をチェックする必要がある ・2つのルールで先送りされた返済額は 最終返済時に支払わなければならない |
期間選択型 固定金利 |
・好きな期間だけ金利を固定できる ・期間終了後に変動か固定を再度選べる ・全期間型と比べて金利が低い |
・変動金利より金利が高い ・期間終了したら再度金利プランを 検討しないといけない ・当初の金利が低くても、期間終了後に 引き下げ幅が少なくなることがある |
全期間 固定金利 |
・全期間返済額が変わらなくて安心 ・金利の変動をチェックする必要がない |
・他の金利プランよりも金利が高い ・金利の上昇がないと支払額で損をする |
2. それぞれの金利タイプはどんな人におすすめ?
それでは、それぞれの金利タイプはどんな人に向いているのでしょうか。
それぞれの金利がおすすめな人について、詳しく見ていきましょう。
なお、どの金利タイプが人気なのかについては、記事後半の「住宅ローンに関するよくある質問」で解説しています。
変動金利
変動金利の最大の魅力は、低金利なところです。
現在は、0.4~0.5%台前後の金融機関が多くなっていて、金融機関によっては0.2~0.3%台で借りられることもあります。
5年ルールと125%ルールがあるので、月々の返済額が一気に上がることはないという点も安心です。
低金利であるうちに繰り上げ返済を積極的にして早めに完済をしたい方や、返済途中に売却して住み替えをする予定の方にも向いています。
ただし、先ほどもご説明したように、最終返済時に金利上昇分を返済しなければならないというリスクは存在します。
過去には固定金利より変動金利の方が高かった時代もあるので、経済動向を確認せずに楽観視するのは危険です。
期間選択型固定金利
期間選択型固定金利は、一定期間は返済額を安定したいという人にぴったりです。
全期間固定金利より金利が低く、また、選択した固定期間が短いほど金利は低くなります。
期間終了後は変動金利を選択することもできるので、今の時点で変動金利を選ぶのは怖いという方にはいいでしょう。
しかし、期間選択型の中には「当初期間引き下げプラン」という商品があります。
住宅ローンは、金融機関ごとに店頭(基準)金利があり、その金利から一定数を引き下げるという仕組みです。
当初期間引き下げプランの場合は、選択した固定金利の期間は大幅に引き下げられますが、期間終了後の引き下げ幅が小さいことがよくあります。
金利タイプ | 引き下げ幅 |
---|---|
変動金利 | -2.0% |
10年固定金利 (当初期間引き下げプラン) |
当初10年:-2.5% 期間終了後:-1.5% |
上記例で期間終了後に変動金利を選択した場合で、そのときの店頭金利(変動)を3%としましょう。最初から変動金利を選んでいる場合は適用金利が1%になりますが、当初固定期間終了後に変動金利を選んだ人の適用金利は、1.5%になります。
このように同じ変動金利でも、適用金利が高くなることがあります。
金融機関によっては、引き下げ幅がずっと一定の「全期間引き下げプラン」があるので、固定期間終了後の金利が心配な方はそちらを選んでも良いでしょう。
期間選択固定金利に限った話ではありませんが、適用金利だけに注目せず、よく要件を確認することが大切です。
全期間固定金利
全期間固定金利は金利が高いですが、借りている間はずっと同じ金利になります。
全期間固定としてはフラット35が有名です。フラット35は他の金利プランよりも審査に通りやすいので、団信に加入できない人や、自営業や転職したばかりの人など収入が不安定な人にいいでしょう。
しかし、他の金利タイプに比べると金利は高めなので、変動金利や期間選択固定金利を選んだ場合よりも損をする可能性があります。
また、途中で他の金利タイプに変更することもできないということも念頭に入れておきましょう。
こんな人におすすめ!ポイントまとめ
変動金利 | ・返済額を抑えたい人 ・多少金利が変動しても返済する余裕がある人 ・定期的に、金利や経済動向のチェックができる人 |
---|---|
期間選択型固定金利 | ・一定期間、返済額を安定させたい人 ・時代に合わせて金利タイプを選びたい人 ・確実なマネープランを立てたい人 |
全期間固定金利 | ・お得さよりも安定を求める人 ・金利や経済動向を追うのが苦手な人 ・借入期間が短い人 |
それぞれの金利タイプの相場はどれくらいなのでしょうか。また、過去からどういう風に推移してきたのか、気になりますよね。
記事後半では過去の推移と、これからの金利推移について解説しています。
3. 今の住宅ローン金利相場はどれくらい?どうやって決まるの?
次に、2024年最新の住宅ローン金利相場はどれくらいなのか見ていきます。
変動金利と固定金利の基準
金利相場を見る前に、まずはそれぞれの金利がどのような基準で決められるのかをご説明します。
多くの金融機関において、変動金利は短期プライムレートを基準としています。
短期プライムレートとは、銀行が最優良(業績が良い、信用できる)企業にお金を貸し出す際の「最優遇貸出金利」のうち、1年以内の短期貸出金利のことです。
短期プライムレートの変動は、日本銀行の政策金利に左右されます。
一方固定金利は、長期金利(代表的なものが、10年国債の利回り)を基準として決定します。
国債とは国が発行する債券で、国は投資家からお金を借り入れて、一定の利子を支払います。
利回りとは投資金額に対する利益の割合のことで、償還期間が10年のものを10年国債といいます。
長期金利(10年国債利回り)は、主に市場の動きによって決まります。
10年国債利回りは、2024年10月頃から上昇傾向で、11月には約3ヶ月ぶりに1%台となりました。
上昇している要因の一つが、アメリカの長期金利です。トランプ氏が大統領選挙で勝利したことで、11月上旬にアメリカの長期金利が高い水準まで上昇。その流れを受けて、日本の10年国債利回りも上昇しました。
長期間固定金利のフラット35も、10月から2ヶ月連続で金利が引き上げとなっています。
このように、固定金利は変動金利よりも変動しやすいのが特徴です。
現在の住宅ローン金利相場
それでは、現在の金利相場がどのようになっているのか見てみましょう。
2024年12月現在、それぞれの金利タイプの相場はこのようになっています。
金利タイプ | 相場 |
---|---|
変動金利 | 0.4~0.5%台前後 |
10年固定金利 (当初期間引下げ) |
1.2~1.8%台前後 |
10年固定金利 (全期間引下げ幅一定) |
1.7%~2.4%台前後 |
全期間固定金利 (フラット35) |
1.86% |
これはあくまで相場であり、金融機関によって、金利は大きく異なります。
また、金融機関によって団信などの諸条件も様々なので、金利以外の部分についても確認した上で検討することが大切です。
住まいサーフィンでは、以下の記事を毎月更新しています。
最新の金利相場については、こちらをご確認ください。
最新の金利相場について解説をし、タイプ別に金利を比較します。
4. 過去の住宅ローン金利はどうなってる?
現在の金利相場を確認したので、次は過去の住宅ローン金利はどうだったのか推移を見てみましょう。
変動金利と期間選択型固定金利の推移
出典:フラット35「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」
上記グラフは、変動金利及び期間選択型固定金利の推移を表しています。
バブル期の終盤である1990年代前半には、変動金利は8%を超えたこともありました。
しかし、2000年に入ってから20年以上、変動金利はほとんど大きな変化はしていないことが分かります。
日銀は、2024年7月31日に政策金利の追加利上げをすることを決めました。これにより、2.475%だった変動金利の店頭(基準)金利は2.625%になりました。
変動金利は変化していないのに、なぜ今は金利が安いと言われているの?
ここで、「20年以上変動金利は変化していないのに、なぜ近年は低金利時代と言われているのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
各金融機関は、先ほどもご説明したように「店頭(基準)金利」を設定しています。
店頭金利を「定価」と考えると分かりやすいでしょう。
実際に適用される金利は、その店頭金利からさらに引き下げられたものになります。
適用金利の算出方法
適用金利=店頭(基準)金利-引き下げ金利
例えば2024年12月の三菱UFJ銀行(ネット申し込み住宅ローン)では、以下のようになっています。
変動金利の店頭金利 | 2.625% |
---|---|
変動金利の引き下げ金利 | -2.200% ~ -2.280% |
変動金利の適用金利 | 0.345%~0.425% |
参考:三菱UFJ銀行 住宅ローン(https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/index.html)
実際に適用されるのは、0.345%~0.425%です。適用金利は、申込内容や審査結果によって決定します。
三菱UFJ銀行の変動金利「ずーっとうれしい金利コース」は、今後店頭金利が変わっても、「-2.200%~-2.280%」はずっと引き下げられるという仕組みになっています。
近年が低金利時代と言われるのは、この引き下げられる金利の幅が以前よりも大きいからです。
特に最近はネット銀行も参入しているため、競争率が高い状態となっています。
各金融機関は金利優遇の幅を大きくする、団信を充実させるなどして差別化を図っています。
フラット35の金利推移
全期間固定金利の代表でもあるフラット35の金利推移についても見ていきましょう。
フラット35は2017年10月から団信の制度が新しくなりました。
住宅支援機構の団信に加入するかどうかで金利が変わるので、別々のグラフにします。
以下グラフは、旧団信である2003年10月~2017年9月の推移を表しています。
借入期間35年以上・旧団信
2013年には2%以内に落ち着いていますが、それ以前は3%台を超えるときもありました。
1ヶ月で金利が0.6%下がったこともあります。
新機構団信となってから現在までの約6年間の推移は以下のようになっています。
借入期間35年以上、団信加入(新機構団信)
わずかな増減を繰り返していましたが、2017年からの5年間ずっと1.3~1.5%前後で大きな変化はありませんでした。
しかし、2022年頃から上昇が始まり、2023年は月によっては2%近くまで上がりました。2024年12月のフラット35の金利は1.86%となっています。
フラット35の金利推移参考:【フラット35】借入金利の推移(https://www.flat35.com/kinri/kinri_suii.html)
5. 住宅ローンに関するよくある質問
最後に、住宅ローンに関してよくある質問にお答えします。
固定と変動、どっちが人気?
住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査(2024年4月)」によると、76.9%の人が「変動金利」を選択しているようです。
2019年度の同調査では変動金利を選択した人は59%だったため、数年前よりも変動金利の人気が高くなっています。
超低金利であることに加えて、住宅価格が高騰していて月々の返済負担を減らすために変動金利を選択する方が多いと推測されます。
住宅ローン利用者が利用した金利タイプ(2024年4月)
変動金利 | 76.9% |
---|---|
期間選択固定金利 | 15.1% |
全期間固定金利 | 8.0% |
参考:住宅金融支援機構 住宅ローン利用者の実態調査(https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_user.html)
日銀が追加利上げ!長期国債買入れ減額!2025年の金利はどうなるの?
変動金利は、長年低水準のまま、変動がほぼない横ばいな状態が続いていました。
変動金利の増減は日銀の動向次第ですが、日銀は2024年7月31日に政策金利の追加利上げを決定。
具体的には、無担保コールレートが0.25%程度で推移することになりました。
無担保コールレートと、変動金利の基準となる「短期プライムレート」は違うものです。
- 無担保コールレート:金融機関同士が無担保で資金を借りて、翌日に返済する取引にかかる金利→政策金利
- 短期プライムレート:金融機関が最優良企業にお金を貸し出す際の「最優遇貸出金利」のうち、1年以内の短期貸出金利→変動金利の基準
短期プライムレートは、無担保コールレートを参考にして各金融機関が独自に決定する利率になります。無担保コールレートが上がれば短期プライムレートが上がって、その後変動金利の基準金利も上がるという仕組みです。
7月の利上げによって、既に住宅ローンを返済中の人は、2025年1月返済分から影響が出るケースが多くなっています。
住宅ローン返済中の場合
今後どれだけ金利が上がる?
銀行名 | 影響時期 | 上昇幅 | 5年・125% ルール |
---|---|---|---|
三井住友銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | あり |
みずほ銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | あり |
三菱UFJ銀行 | 2024年12月 返済分〜 |
+0.15% | あり |
りそな銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | あり |
住信SBIネット銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.25% | あり |
auじぶん銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.25% | あり |
PayPay銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | なし |
ソニー銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.25% | なし |
イオン銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | あり |
SBI新生銀行 | 2025年1月 返済分〜 |
+0.15% | なし |
楽天銀行 | 2025年4月 返済分〜 |
未定 | あり |
|
※左端の●は金利の基準。独自基準の場合、短プラだけでなく資金コスト・営業コスト・収益なども加味して決定。
※12月20日現在の情報のため、変更になることがあります。
記事前半で解説した「5年ルール」が適用されている場合は、直ちに返済額が増えるわけではありません。しかし、返済額における利息の割合は大きくなります。
新規借り入れや借り換えについては、2024年10月分から影響が出ています。
しかし、すべての金融機関の適用金利が上がったわけではないです。優遇幅を大きくする(つまり最優遇金利は変えない)金融機関もありました。
また、auじぶん銀行やSBI新生銀行は自己資金が一定割合以上なら金利優遇するプランを取り扱い始めたり、りそな銀行やPayPay銀行が期間限定の金利優遇キャンペーンを開始したりするなど、住宅ローン契約者獲得競争は激しくなっています。
そして、気になるのは今後の金利推移。日銀は2024年12月18・19日の金融政策決定会合で、政策金利を据え置くことを決定。
植田総裁の会見によると、「経済・物価の見通しが実現すれば、金利を引き上げる」「春闘のモメンタムなど、今後の賃金の動向について、(利上げするためには)もう少し情報が必要」とのことです。2025年1月23・24日に金融政策決定会合があるので、そこで利上げが決まる可能性があります。
また、9月の会合では「経済・物価がオントラックで推移していく場合、早ければ2025年度後半の1.0%という水準に向けて、段階的に利上げしていくパスを考えている。」という意見もありました。政策金利1%というと、今よりも金利が0.75%上昇するということになります。
このように、日本の経済状況次第では2025年以降も少しずつ金利が上がっていく可能性が高いです。
そのため、変動金利を選択する人は計画的な貯蓄をすることをおすすめします。
また、金利が上下しやすい固定金利については、変動金利以上に先を予想することが難しくなっています。
2024年6月14日に、日銀は長期国債買入れの減額を決定。7月31日には具体的な減額計画が発表されました。
画像出典:日本銀行「2024年7月金融政策決定会合での決定内容」https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k240731b.pdf
買入れの減額は長期金利の上昇に繋がるため、長期金利が基準となっている固定金利も上がる可能性が高いです。
しかし、固定金利は低下する可能性もゼロではありません。アメリカFRBは2024年12月に3回目の利下げを決定。日本の長期金利は欧州の経済の影響を受けやすいので、今後アメリカで利下げが続くなら日本の長期金利も低下していくことが考えられます。
固定金利はタイミングが重要です。経済動向のチェックは欠かさず行いましょう。
以下の記事では、住宅ローンの金利推移について詳しく解説しています。毎月更新しているので、最新情報はこちらをご覧ください。
住宅ローンの金利推移について解説をし、住宅ローンを借りるのに相応しいタイミングについてもお伝えします。
固定と変動、どっちが良いか選べない場合はどうすればいい?
変動金利と固定金利、どちらが良いか選べないというときには「ミックスローン」にするという方法があります。
金融機関によっては、固定金利と変動金利を組み合わせた商品が用意されています。
自分で固定と変動それぞれの設定額を決められるので、リスクを回避したい・なるべく金利は安くしたいなど希望に応じて柔軟に選択できます。
さらに、一部の金融機関は返済期間も別々に決められるので、先に片方の金利タイプだけ完済するということも可能です。
しかし、メリットだけではありません。
デメリットの1つとして、事務手数料が契約2本分かかってしまうことが挙げられます。
また、変動金利と固定金利それぞれのメリットが生かせずに結局は後悔するということも考えられます。
本当にミックスタイプにするのか、またその場合は設定額をどうするのかはしっかりと検討しましょう。
借り換えした方がお得になるケースもある?
固定金利で借り入れたけど、やっぱり変動金利で借り入れたい。
日銀の利上げの影響で金利が上がった。他の金融機関の方が金利が安い上に、団信も充実している。
今の住宅ローンだと損してるかも・・・。
このようなときには、住宅ローンを借り換えするという方法があります。
借り換えとは、携帯電話のキャリア変更のようなイメージです。
借り換えには、例えば下記のメリットがあります。
- ● 金利が下がったことで、総返済額を減らせる
- ● 月々の返済額を今より抑えることができる
- ● 団信の内容を手厚くすることができる
金融機関によっては、新規で借り入れするよりも借り換えの方が金利が低くなっていることもあります。
しかし、借り換えをするには諸費用が必要です。
本当に借り換えをすると得になるのかは、個別に検討してみないと分かりません。
借り換えについては、下記の記事で詳しく解説しています。
住宅ローン借り換えのメリットとは?金利を見直すときの注意点まで徹底解説!
借り換えのタイミング、メリット・デメリット、注意点を解説します。
6.まとめ
今回の記事では、変動金利と固定金利のそれぞれの特徴やおすすめの人、金利推移などについて解説しました。
住宅ローンは金利タイプによっては切り替えをすることができますし、手数料や手間はかかりますが借り換えも可能です。
住宅ローンの事情は時代と共に変化します。
住宅金融支援機構の調査によると、2007年度には変動金利を選択した人の割合は3割以下でした。
参考:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査」(https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_user.html)
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