査定価格の根拠「沖式新築時価」の算出方法
沖式新築時価とは
立地、売主、総戸数などのマンション概要データと近隣事例を元に、住まいサーフィンが独自に算出している新築マンション価格の推定値です。 そのマンションの全住戸を平均した適正価格を推定しています。
沖式新築時価ができるまで
新築マンション価格の推計値を出すまでに次の3つの工程を実施しています。
- 中古マンションの取引事例を元に、「今新築で分譲したらいくらか」を計算し比準査定
- 物件属性やミクロ立地などを元に独自の補正ロジックを用いて再度査定
- プランや仕様の詳細が判明した時点で、査定時の想定と異なるようであれば価格を適宜修正
具体的な沖式新築時価の作り方
文字で説明するとちょっとわかりづらいので、どんなふうに推計しているか具体的な物件をもとに説明します。
「プラウドタワー木場公園」の新築価格の推計方法を例にします。
(1)中古マンションの取引事例を元に、「今新築で分譲したらいくらか」を計算し比準査定
- プラウドタワー木場公園の最寄駅は「木場駅」です。
この最寄である「木場駅」で1993年以降に分譲され、中古流通している物件(#)をベースに比準していきます。
#中古流通している物件を疑似新築価格に補正したもの - 建設予定地の周辺を確認すると、木場駅の木場公園側の価格は坪単価で230~280万の50万のレンジにあることがわかります。
- 近隣で大手企業が分譲したマンション事例の新築換算価格を確認すると、三菱地所レジデンスのザ・パークハウスアーバンス木場公園が277万。 藤和シティホームズ木場が276万。とこのあたりがベンチマークになりそうです。そこで、この価格をベースにします。
(2)物件属性やミクロ立地などを元に独自の補正ロジックを用いて再度査定
- (1)で出したベンチマーク価格に、プラウドタワー木場公園の物件概要の中で、価格を左右する要素を加減し最終的な「沖式新築マンション時価」を決めています。
- 価格を左右する物件概要の要素の係数は住まいサーフィンが独自に解析し、作成しています。
- プラウドタワー木場公園は、公園に隣接し、前側の眺望が将来にわたり、確保できる場所です。
隣接するのは警察署で階高は8F程度でありそうだということが分かります。
また公園側ではない隣接地は川なので、川側も眺望が確約されそうです。
総戸数×階高、売主、眺望が確保できるという点をプラス要因と判断し、最終的に坪327万と査定しました。
(3)サイトで表記する時に平米単価に修正
- サイトをご覧になるのは不動産業に携わる人ではなく、購入検討者の方々なので坪単価ではなく平米単価で表記しています。
- 購入検討しているマンションの平米数が70平米であれば、70平米×沖式新築マンション時価でおおよその価格感を出してください。
(4)プラン・仕様・共用部などの詳細が判明した場合に、想定と異なるようであれば価格を適宜修正
- 適正価格を算出する時期は情報量が少ない販売前の段階のことが多いため、プランが判明した時点で価格を修正する場合があります。
- 例えば、仕様が通常のマンションのように見えていたが、間取りを見ると「テラスハウス仕様」だったなど、後で判明するケースがあります。その場合には判明した時点で適宜修正を行います。
POINT なぜ新築ではなく中古で比準するのか
新築マンションは同時期に1つの駅で何棟も分譲されることはめったにありません。少ない新築事例を個別に時点補正し比準するだけでは、的確な価格推計はできません。
住戸単位で数多く存在し、市況を敏感に反映する中古売買事例を用いて「その中古マンションが現在新築で分譲されたとしたら、いくらになるか?」を正確に査定し、多くの擬似新築事例を作成し 疑似新築事例と比準します。
適確な「疑似新築事例」となるよう、膨大な不動産データを解析し統計処理を加え、独自のロジックで更新し続けています。
このような処理を実施しているため、新築ではなく中古で比準することが可能となっています。
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