新型コロナウイルス感染症対策の規制が緩和され、いろいろなことが「平常運転」に戻った。スポーツや音楽のライブもその一つ。無観客試合、無声援ライブだった頃の時間を取り戻すかのように、各地でいろいろなライブイベントが盛り上がっている。
だからというわけではないだろうが、今、人が集う施設の開発が熱い。様々な場所で新計画が進んでいる。
【大阪城東部地区 1.5期開発(新駅近接1万人規模アリーナ)】
約53ヘクタールの開発エリアで目玉となるのは大阪公立大学森ノ宮キャンパス開設と大阪メトロ中央線の新駅開業。そこに収容人数1万人以上、コンサートスポーツ等の多目的利用ができるアリーナ構想がある。
大阪の中心部は梅田界隈の「キタ」、心斎橋・難波界隈の「ミナミ」だが、この計画が進むと京橋から大阪城公園にかけた「ヒガシ」も大きなハブとなり存在感が増す。街開きは2028年の予定。
【万博記念公園駅前周辺地区活性化事業(西日本最大のアリーナ)】
三菱商事都市開発、関電都市開発等の開発で進められる万博記念公園駅前周辺地区活性化事業、その目玉は最大収容人数1.8万人の西日本最大級アリーナだ。NBAや世界フィギュアスケート選手権等の誘致も可能だとのこと。周辺にはホテル・オフィス、そして分譲マンションも予定されている。スケジュールについては、当初2027年秋開業予定だったが現状は2029年へと修正されている。
【神戸アリーナプロジェクト(三宮駅南側湾岸エリア開発)】
収容人数1万人のアリーナ「GLION ARENA KOBE」は、神戸市が公募した新港突堤西地区再開発事業であるNTT都市開発等で進められる「TOTTEI」の目玉施設。アリーナ南側には緑化空間に囲まれたテーマパークが計画されている。開業は2025年4月の予定。
上記以外にも、老朽化による「西宮中央運動公園再整備事業」で2029年開業予定の「西宮CONNECTPARK」、京都市北山エリアが候補地に上がっていたものの近隣の反対等で向日町競輪場に整備されることが決まった「京都アリーナ(仮称)」等、各地で色々なアリーナ施設が予定されている。
コンサートホールや競技場ができると、周辺に来街する人が増え、インフラ整備が進み、そして知名度が増す。結果として住宅価格が上がることも多い。開業後の施設運営がうまくいくかどうかはわからないが、周辺不動産市場が注目されるのは確実だ。