2008年の分譲マンション市場は激動の年となった。
多くの事業者が倒産・撤退となり、市場は長く続いた8万戸台の約半分となった。
但し、需要が半分しかないかというとそういうことではない。
団塊ジュニア世代でここ2年間、価格が高くて買いたくても買えなかった人たちは溜まり需要となって胎動していると考えている。
問題は分譲価格に尽きる。
住まいサーフィン会員の希望価格(約5000万円)と分譲価格との乖離は東京23区においては平均700万円約15%のある。
09年の住宅ローン控除の純増となる価格効果は200万円(現在は最大160万円)程度だと考えると、あと500万円1割下がれば需要が顕在化する可能性が高い。
現在全盛の値引き合戦も「買える価格」まで落ちたら、購入を控える理由はない。
2009年はこれまでの在庫を一層するのに半年程度は少なくとも必要になる。秋口には逆新価格(土地・建築費などのコストが低くなって出てくる物件価格)が出てくることになるだろう。
価格の下落に伴い、供給戸数も増えていくことになる。
売主側も買主側も価格とのにらめっこの末に「思い切り」が重要になる、そんな難しい1年なので、賢く対処して欲しいものである。
[第184号]2009年の展望(12/24)
2008年12月24日