【分譲マンションの少ない住ノ江区】
「今、旬なマンション」の大阪市内/100戸未満のTOP(※)は、分譲マンションとしてはあまり見慣れない立地のマンションであった。マンション名は「リビオ住ノ江駅前」。最寄駅は南海本線「住ノ江」駅だ。
大阪市内の分譲マンションは、およそ北側エリアの方が多い。例えば今回のランキングの200戸以上を見ても市内南部のマンションは一つもない。仮にあってもニュートラム沿線の人工島部分、いわゆる「南港」が多く、南海本線での分譲は少ない。本物件のWEBサイトにも「南海本線初となる駅前分譲マンションの誕生」とある。以下に分譲マンションが少ないエリアであるかがわかる。
今回は、分譲マンション市場においてはマイナーな存在と言える住ノ江区を紹介したい。
【市内では目立たない存在】
「分譲マンション市場においては」と書いたが、住ノ江区は他の区と比べ分譲マンション市場でなくても印象が薄い。理由はその歴史の浅さ。区域の多くが、江戸期や明治以降に埋め立て・開発された土地だ。住ノ江区=南港と言えるほど印象が強く面積も広い人工島である南港については開発計画が始まったのは昭和に入ってから。域内のニュータウン「南港ポートタウン」に至っては人が住み始めたのが1977年11月と高々40年の歴史しかない。大阪市に編入されたのも1974年であり淀川区・鶴見区・平野区と並んで大阪で一番歴史の浅い区である。
また地理的に目立たない。住ノ江区が位置するのは大阪市の南西の端で、南は大和川を越えれば堺市、西は大阪湾。孤立したエリアと言える。大阪市内の移動において通過通行することはない。その大阪湾に突き出た区内西部は川や海に周囲を囲まれた埋立地であり周辺エリアとのつながりもない。
【交通利便性からもっと注目されても良い存在】
しかし印象が薄いと言っても魅力が薄いわけではない。特に、南港ではなく住ノ江区の東部は、都心部から近い。例えば「リビオ住ノ江駅前」のある南海本線「住ノ江」駅周辺。「なんば」駅まで直通で11分しかからない。「梅田」駅〜「なんば」駅が8分であることと比較すると「住ノ江」駅と都心との近さがわかる。「住ノ江」駅エリアから北方約2〜3kmの「北加賀屋」エリアもそうだ。地下鉄四つ橋線「なんば」駅から「北加賀屋」駅は10分だ。
地下鉄「北加賀屋」駅と南海「住ノ江」駅のちょうど間あたりには住吉公園と住吉大社がある。それぞれから徒歩15〜20分ほどの場所だ。このあたりはかつて「住ノ江」と呼ばれた海。百人一首の「住ノ江の 岸に寄る波 夜さへや 夢の通ひ路 人目よくらむ」でおなじみ「住ノ江」だった。
区としての歴史が浅い住ノ江区だが「住ノ江」の歴史は古い。関空からのアクセスも良いことも含め、交通便の良さからもう少し見直されても良いエリアではないか。
※ランキングは「大阪市内/30日間/サイトリンク数」(2017/07/25 01:15 更新)
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