「住まいサーフィン」の「今、旬なマンションランキング」。全エリアでのランキングは、大抵は首都圏のマンションばかりで関西のマンションが並ぶことは稀。だが、今回「最近、お気に入りに登録された数が多いマンション 」に一物件だけ関西のマンションがランクインしていた。100~199戸の第10位「シティテラス谷町四丁目」だ。最寄駅は物件名にある通り、大阪メトロ「谷町四丁目」駅だ。
大阪市内の中心エリアといえば、大阪市役所がありオフィス街である淀屋橋から百貨店・商店街で賑わう難波まで続く御堂筋エリアがまず思い浮かぶ。大阪メトロ御堂筋線沿線だ。それに比べると知名度は落ちるが利便性では勝るとも劣らないのが谷町筋、大阪メトロ谷町線沿線であり、中でも一際好立地と言えるのが「谷町四丁目」駅界隈だ。
梅田・天王寺に一直線、阪神高速の出入口が近く車移動が便利。そんな印象の谷町四丁目だが、それ以外にも注目される理由はいくつかある。
●大阪市内きっての官庁街
大阪府庁、大阪家庭裁判所、大阪府警本部。これらの公共機関の最寄り駅は「谷町四丁目」駅。それ以外にも大阪国際がんセンター、大阪医療センターといった医療施設、NHK大阪放送局、大阪歴史博物館などが並ぶ。
これらの施設や、関連業務を行う機関・企業で働く人が周辺に住居や事務所を構えたり飲食・買い物をする。働く人以外にも来街者も見込める。住宅・テナント共に不動産の需要が期待され資産価値は高いといえる。
●公園が充実
谷町四丁目界隈は大阪城公園と難波宮跡公園、二つの広大な緑地空間が徒歩圏内となる。都心でこれだけの広さの緑地がある場所も珍しい。御堂筋エリアでは淀屋橋~本町であれば中之島公園・靱公園が近いが、大阪城公園ほどのスケール感はなく、本町~難波にはそもそも緑地空間が少ない。
また、そのような大規模ではない児童公園のような規模の公園も数多い。今でこそタワーマンションが増えて淀屋橋~本町界隈の人口も増えているが、リーマンショック位までは住む人は少なく公園等はそもそも必要なかった。それに比べ谷町四丁目界隈は、バブル期以前からファミリー向けの分譲マンションも多くある比較的住宅の多いエリア。今でも空堀商店街には古民家が残っていたりする。
●歴史ある上町台地
つい(?)数千年前、大阪市内の多くは大阪湾もしくは河内湾の底だった。当時から陸地だったのが現在の上町台地で、今の大阪城あたりを先端とした半島のような形で海に突き出ていた。
そのような経緯から上町台地とそれ以外のエリアでは歴史の厚みが異なる。上町台地には多くの史跡が残り、そのような歴史と文化の豊かさから教育環境も良く多くの進学校もあり、先述の通り住宅地としての人気も高い。住宅地としての人気の高さは、単に歴史が豊かなというだけではなく古くからの陸地、すなわち地盤がしっかりしているということにも起因している。
と、色々な面で好立地と言える谷町四丁目界隈。人口規模の違いがあるにもかかわらず、関西から唯一ランクインしてるだけの理由はある。単に「地下鉄移動が便利」といった単純な理由ではない。