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住まいサーフィン編集部

これからくる暑い夏をどう乗り切る?!エアコンの節約術を解説!

2024年05月31日

更新日最終更新日:

今年の夏も観測史上最も暑い夏となった昨年を上回る暑さが予想されています。

そんな中、電気料金の値上げが続いています。電気代の中でも大きな金額を占めるエアコン代。

どうすれば少しでもエアコンの電気代を節約できるのか、エアコンの節約のコツをご紹介していきます。

暑い夏を少しでも涼しく快適に、節約術を駆使して、節電しながらうまく乗り切りましょう!

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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目次

1. エアコンを効率的に使うには?電気代節約のコツ!

エアコンを効率的に使うにはまずエアコンの基本的な設定方法を知ることが大切です。

まず初めに設定温度やエアコンの風向きなどについてみていきましょう。

何度に設定するのが一番効率的?

室内の温度は適温に保つことがポイントです。

効率的な室温を目安に無理のない範囲で高すぎず、低すぎない温度に保つことが重要です。

【効率的な室温の目安】

  • 夏の冷房[室温] 26~28℃
  • 冬の暖房[室温] 18~22℃

【節電効果】

  • ●夏の冷房:設定温度を1℃上げると約13%の消費電力の削減
  • ●冬の暖房:設定温度を1℃下げると約10%の消費電力の削減

窓対策

設定温度にしたくても、26~28℃設定は暑すぎる!

そんな時には窓からの熱を遮断できるように窓に遮熱効果のあるカーテンを付ける、すだれ・よしずを付ける、遮熱フィルムを窓ガラスに貼るなどの方法も一定の効果があります。

自動と節電モード、どちらが電気代を抑える?

エアコンの電気代は風量の設定を工夫すれば安くできます。

エアコンの『自動運転』を利用しましょう!

自動設定にしておくと、室内の温度が設定した温度になるまで効率的に自動で風量調整をしてくれます。

フルパワー(強風)で効率的に冷やした後は部屋を一定の温度に冷やしてくれて(微風)、フルパワーで稼働する時間を最小限に抑えることができます。

自動運転が部屋の温度を設定温度にするのに最も効率的な運転をします。

風向きは「上向き」か「平行」をお勧めします!

暖かい空気は上(天井)に、冷たい空気は下(床)に向かいます。

このため冷房の風向きを下向きにすると室内に「温度ムラ」ができやすくなります。

温度ムラができているとエアコンが「設定温度になっていない」と判断し、必要以上に冷やすための余分な電気代が発生することになります。

温度ムラを抑えるためには風向きを「上向き」か「平行」に調整して、冷たい空気が上から下に循環するようにしましょう。

つけっぱなし?それともこまめに切る?節電・節約効果があるのはどっち?

では、エアコンはつけっぱなしがいいのでしょうか?

それともこまめに切った方が節電・節約効果があるのでしょうか?

答えは…『外出時間による!』ということです。

外の外気温にもよりますが30分を目安にオンオフを判断するのが節電のコツになります。

エアコンが最も多く電力を消費するのは外気温と設定温度の差が大きい運転開始時になります。

30分程度の外出であればエアコンを切るよりも「つけっぱなし」にする方が電気代が安くなります。

夏の暑い日中はエアコンのオンオフは控えて、つけっぱなしにしておく方が効果的に節約できるということになります。

但し、30分を超える外出の場合はエアコンの電源をオフにした方が消費電力は小さくなるでしょう。

2. エアコンの冷房と除湿どちらが正解?

では、エアコンの冷房と除湿どちらが電気代が安くなるのでしょうか?

まず冷房と除湿についてみていきましょう。

冷房

冷房とは部屋の空気の「温度」を下げることを一番に考えた機能です。

室内機と室外機が室内と外気の熱を交換して、室温をコントロールします。

除湿(ドライ機能)

除湿(ドライ)は部屋の「湿度」を下げることを目的としています。

室内の空気中にある水分を外に出して、室内の空気の湿度を下げる機能です。

除湿(ドライ)には主に2種類の除湿があり、エアコンにより搭載している機能が異なります。

弱冷房除湿

空気を冷やすことによって湿度を下げる。
エアコンから出る空気が冷たいので、除湿だけ行いたいときでも部屋が冷える。

再熱除湿

空気を冷やすことによって湿度を下げるが、その空気を再度温めてから室内に送り出す。
部屋を冷やすことなく除湿のみを行える。

近年、エアコンの上位機種で「再熱除湿」が採用されています。再熱除湿は弱冷房除湿に比べて除湿効果が高いというメリットがあります。ただ、その分電気代は高くなってしまいます。

電気代の安い順

  • 1.弱冷房除湿
  • 2.冷房
  • 3.再熱除湿

電気代を抑えるためには「弱冷房除湿」を使用することをおすすめします。

但し、部屋の湿度を下げたくない場合は「冷房」、肌寒い梅雨などの季節で湿度だけを下げたい場合は「再熱除湿」がいいでしょう。

3. エアコンの室外機の位置と風通しは節電・節約に影響する?

次に室外機についてみていきましょう。

エアコンは室外機と室内機がそれぞれの役割をきちんと果たすことで、室温を快適に調整しています。

室外機の設置されている状況によっては冷暖房の効きが悪くなったり、効率的でなくなります。

室外機の設置場所、掃除の方法などについて見ていきましょう。

室外機の設置場所

室外機の周辺に障害物があったり、熱がこもりやすい環境では、室内からの熱をうまく出すことができず、機能を発揮することができません。その結果、余計な電力を消費することに繋がってしまいます。

また、室外機が隣り合わせになっている場合は、吐き出した熱が隣の吸い込み口に入らないような位置を確認して設置しましょう。

室外機は風通しの良い場所に設置し、その周辺に壁や置物がある時は一定の距離をおくことをおすすめします。

室外機の日除けは節電・節約効果がある?

室外機に日除けをすると「省エネ・節電・節約」効果に繋がります。

直射日光により室外機本体が高温になると暑い空気を外に出す力が弱くなり、室外機が熱を逃がしにくくなります。そうするとエアコンの効きが悪くなり、電力の消費に繋がってしまいます。

室外機を日陰にすることで、電力の消費を抑えることができ、節電・節約効果に繋がります。

室外機を掃除しよう

外に設置している室外機は雨や砂ぼこりで汚れやすいです。また、場所によっては狭いところに置かれているなどして、目詰まりしていることもあります。

汚れた室外機をそのまま使っていてはエアコンの効率が下がり、電気代が上がる原因になってしまいます。

また、室外機の内部にごみなどが詰まってしまうと故障の原因になりかねません。

定期的に掃除するようにしましょう。

【室外機の掃除方法】

  • ●外側、天板を濡れ布巾で拭く
  • ●正面の吹き出し口、裏や側面のフィンの汚れをほうきや掃除機で落とす、細かい部分は歯ブラシなど毛の細かいもので落とす
  • ●ドレンホースの汚れを掻き出す

4. エアコンのフィルター掃除は節電・節約につながる?

エアコンをしばらく使わないで、久しぶりに動かすと嫌な匂いがしたり、埃っぽく感じることがありますよね。

エアコンを快適に利用するにはフィルター掃除が必須です。

またエアコンの運転効率を上げるためにも必ずフィルターは掃除しましょう。

フィルターの役割、掃除の効果について見ていきましょう。

フィルターの役割

取り込む空気をろ過する

エアコンは室内の空気を吸い込み、冷やしたり温めたりして温度調整した後に空気を吐き出すという仕組みになっています。

エアコンのフィルターは空気を吸い込む入口に設置されています。

フィルターは室内の汚れた空気をろ過して汚れを取り除いた空気をエアコン内部に送り込む役割を担っています。

フィルターでろ過されたエアコンから吐き出される空気は、吸い込む前よりもきれいな空気になっています。

埃やごみが侵入するのを防ぐ

空気中にある埃やごみを取り除くこともフィルターの大きな役割の一つです。

フィルターを通すことで埃やごみをエアコン内部に侵入するのを防ぎます。

埃やごみがフィルターの目詰まりを起こし空気の流れを遮ると、エアコン本来の働きを十分に発揮することができなくなります。

フィルターは定期的に掃除して節電・節約につなげよう!

エアコン内部のカビの発生を抑える

フィルターを掃除することで内部に汚れや埃が溜まりづらくなります。

エアコン内部の汚れや埃が原因となりカビが発生してしまいます。

エアコン内部にカビが発生した状態でエアコンを使用すると、室内にカビの胞子が舞うことになり、場合によってはアレルギーの症状を引き起こしたりもするので注意が必要です。

定期的にフィルターを掃除することによって、カビの発生を防ぎ、健康被害の原因を取り除くことができます。

エアコンの嫌なニオイを抑える

エアコンを付けた時に不快なニオイがした経験はありませんか?

そのニオイの主な原因はエアコンのフィルターや内部に発生したカビや雑菌です。

温度変化でエアコン内部が結露し、そこに埃が溜まるとカビが繁殖、嫌なニオイを発っするようになります。

一旦カビや菌が繁殖してしまうと、エアコン内部の隅々まで掃除しないと綺麗にならず、なかなか嫌なニオイを抑えることが難しいです。

フィルターを定期的に掃除して綺麗にしておけば、埃や汚れが溜まることを防げ、ニオイの予防にもつながります。

エアコンの効きが良くなり、節電効果が期待できる!

エアコンを長く使っていると効きが悪くなってきたなと感じることがありますよね。

そんな時はフィルターが汚れて、目詰まりを起こしていないか見てみましょう。

フィルターに汚れや埃が付いたままだと空気の流れを遮断してしまい、風量が落ちエアコンの効きが悪くなります。

フィルターを綺麗にすることで、空気の流れを良くし、十分な風量を確保することでエアコンの効果をしっかりと発揮することができます。

また、エアコンの効きが悪くなり快適な温度を保てなくなると、必要以上に温度を下げたり上げたりしなくてはいけなくなり、余計な電気代が発生することになります。

フィルターを綺麗な状態に保つことで、エアコンの設定温度を必要以上に変えることがなくなり、結果節電に繋がります!

エアコンによる電気代が気になる方はフィルターの掃除を定期的にすることをおすすめします。

5. エアコンとサーキュレーターを併用した節電・節約方法

エアコンとサーキュレーターを併用することで、部屋の空気をうまく循環させ室温を均一にすることが可能となります。

夏は「冷房を付けてもなかなか冷えない」、冬は「暖房を付けても足元だけが冷えてしまう」というような時は室温を均一にするサーキュレーターを利用してみましょう。

サーキュレーターを併用し無駄な電力の消費を抑え、節電・省エネにつなげましょう!

サーキュレーターとは

『サーキュレーター』は「空気の循環」を目的に作られた家電です。

一方で『扇風機』は「暑さを感じるときに涼むもの」です。広い範囲に風を送ることができますが、風が届く範囲はそこまで広くありません。

室内の空気を循環させるためには『サーキュレーター』を使用しましょう。

サーキュレーターは直接的な強い風を起こし、空気を循環させて、部屋全体の温度を均一にします。

節電・節約効果

エアコンとサーキュレーターの併用により、室内の空気を循環させ、部屋全体の温度差をなくすことで、エアコンの設定温度を抑える効果があります。

サーキュレーターにより快適だと感じられる設定温度調整することで節電効果を得られるでしょう!

また、冷房・暖房の設定温度を抑えることで、体への負担も減らすことが期待できます。

サーキュレーターの使い方

冷房を使用する際は、エアコンを背にしてサーキュレーターを配置するのがおすすめです。

エアコンを背にしておくことで、冷房により冷えて下に溜まった冷たい空気を効率よく循環することができます。

また、ロフトがある部屋の場合はサーキュレーターを2台使うとより効果的です。

1台は1階からロフトに向けて冷気を送り、もう1台はロフトに置き、溜まった熱を逃すために、エアコンがある位置に斜め上方向に風を送ります。

そうすれば空気が循環するのでロフトのある部屋でも快適に過ごせます。

6. 電力会社を見直そう!

エアコンの電気代が気になる!という方は一度お使いの電力会社を見直してみるのも一つの手かもしれません。

電力会社や電力プランをそれぞれのご家庭に適したものに変更することで、電気代を根本的に抑えられる場合があります。

たとえば、エアコンを昼間に使うのが多いのか、それとも夜間に使うのが多いのか、24時間つけっぱなしにしているのかなど、ご家庭によって使用頻度、使用時間は異なるものです。

電気に使用料がある程度多い家庭向けプランや夜間の電気代が抑えられるプラン、電気代に応じてポイントが付与される電力会社など、ご家庭にあった電力会社やお得な電力プランを再考してみましょう!

7. 古くなったエアコンは買い替えよう!節約できるエアコン選び

購入から10年以上が経ってエアコンが古くなってくるとどうしても効きが悪くなってしまいます。

古いエアコンで部屋の温度調整をしようとするとどうしても電気効率が悪くなり、電気代が高くなってしまいます。

そうなった場合は思い切って新しいものに交換すれば、年々省エネ性能が高いエアコンが増えていますので選び方次第では電気代が安くなる可能性が高くなります。

節約できるエアコンを選ぼう

エアコンを買い替える時には省エネ性能に着目してみましょう。

安易に安いエアコンに手を出してしまうとかえって電気代やメンテナンス代が高くなりがちです。

本体価格とランニングコストのバランスを考えて、省エネ性能が高い機種を選ぶようにしましょう。

また、部屋の広さにあったエアコンを選ぶことも大切です。

ただし、エアコンのカタログの畳数表示には木造と鉄筋コンクリート造りくらいの分類しかありません。

実際にはマンションなどの集合住宅なのか、戸建てなのかなどによっても必要なエアコンの大きさは異なります。

気になる方は、部屋の広さや窓の数、方角からエアコンの大きさを診断してくれるサイトもありますので活用すると良いでしょう。

8. マンション・戸建てどちらがエアコンは効くの?

次にマンションか戸建てによってエアコンの効き具合が違ってくるのかを見ていきましょう。

必要なエアコンの性能はマンションか戸建てなのかによっても変わってきます。

では、マンションか戸建てどちらの方がエアコンは効くのか?ということを見ていきたいと思います。

気密性・断熱性

一般的にはマンションの方が戸建てよりも気密性、断熱性が高いと言われています。

マンションは一階、最上階でなければ上下に部屋があり、角部屋以外は両隣が部屋になります。

上下左右が部屋という名の「超高性能な断熱材」に囲まれているマンションは平均的に涼しいと言えるでしょう。

また、鉄筋コンクリート造りが多いマンションは断熱性だけでなく気密性も高くなります。

気密性が高くなると隙間が少なく、部屋の温度を一定に保つ効果があるでしょう。

戸建てに比べてマンションの方が外気の影響を受けにくく、エアコンは効きやすいと言えるでしょう。

通気性

一方、戸建ては窓を4面取ることが可能になり、通気性はマンションよりも上ということになります。

通気性が高いとそもそも風を建物全体に通すことができるので、家全体の空気を循環させやすくなります。

マンションに比べ熱はこもりにくいと言えるでしょう。

また、木造づくりが多い戸建ては木が湿気を吸ってくれるので、調湿性にも優れています。

  マンション 一戸建て
気密性
断熱性
通気性

以下の記事では、戸建てとマンションのどちらが暑いか?をより詳しく解説しています。夏の暑さ対策も気になる方はこちらも是非ご覧ください。

戸建てとマンションどっちが暑い?家の中での暑さ対策を解説!

9. まとめ

今回の記事ではこれからくる暑さ対策の一環として、エアコンをどのようにすればうまく活用することができ、節電・節約効果を上げることができるかを解説してきました。

エアコンやサーキュレーターなどをうまく活用し、この暑い夏を節電しながらうまく乗り切りましょう!

また、マンション・戸建て、どちらの方がより効果的にエアコンが効くのかについてもみてきました。

注意したい点として、マンション・戸建てどちらの場合も、築年数が古い物件は断熱性能が低い傾向があります。
建物の断熱性が低いと、エアコンを買い替えて最新式にしたとしても、効きが悪いので光熱費も高くなってしまいます。

今回ご紹介した対策を試しても効果が少ない場合には、断熱リフォームにより自宅そのものの性能を上げるのもおすすめです。
以下の動画でも詳しく解説していますので是非ご覧ください。

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