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毎日厳しい暑さが続いています。気象庁によると、2023年7月下旬からは平年よりも気温が高くなる見通しです。
この時期に外から帰宅すると、「外よりも家の中の方が暑い」と感じる方も多いかもしれません。その理由はなぜなのでしょうか。
また、マイホームを検討中の方は「戸建てとマンション、どっちが涼しいのか」気になる方もいらっしゃるでしょう。家の中では少しでも快適に過ごしたいですよね。
今回の記事では、戸建てとマンションの暑さ比較と、家が暑い原因とその対策について解説します。
目次
1. 家の中でも熱中症に気を付けた方が良い理由
家の暑さについて見ていく前に、まずは熱中症の危険性についてご説明します。
熱中症とは
熱中症とは、「環境」「からだ」「行動」の要因によって体温が上昇し、体温の調整が上手くできなくなってさまざまな症状を起こす状態のことです。
熱中症の主な症状
- ・めまい、立ちくらみ
- ・大量の発汗
- ・筋肉痛、筋肉の硬直
- ・吐き気、頭痛、だるさ
- ・高体温
- ・意識障害
熱中症は軽度な場合は自宅療養でも治りますが、重度になると命に関わります。
また、軽度であっても必ずすぐに治るものではなく、人によっては症状が数日続くこともあります。
家の中で熱中症になることは意外と多い
熱中症は炎天下の中で激しい運動や長時間作業をしているときになる、というイメージを持つ方も多いでしょう。
しかし、地球温暖化などによって全国的に平均気温が上がっているので、現在は室内で熱中症が起こるケースも多く発生しています。
2023年7月17日~23日の一週間に、全国で9,190人が熱中症のため救急搬送されました。
発生場所の43.6%が住居(敷地内全ての場所を含む)で、8.6%が屋内で不特定多数が出入りする場所(飲食店、百貨店、駅など)でした。
外出先から室内に移動してから発症して搬送されたケースも多いと思われますが、ずっと室内にいながら熱中症になることもあります。
また、寝ながら熱中症になることもあるようです。
参考:熱中症情報(総務省消防庁):熱中症による救急搬送人員(7月17日~7月23日速報値)
2. 家が暑い!戸建てとマンション購入者の失敗体験談
家の中で熱中症にならないためには、部屋の温度や湿度が高くならないように注意する必要があります。
そのための対策は記事の後半で解説しますが、人によっては「我が家は、なぜか他の家よりも暑い」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今から家を購入するという方は、少しでも涼しい家に住みたいですよね。
そこで、住まいサーフィンで更新している「実録!マンション・一戸建て購入のしくじり体験談」の中から、暑さに関する体験談をご紹介します。
ぜひ家選びの参考にしてみてください。
新築戸建て購入者:西日のせいで暑くて、リフォームも検討中
西日には気をつけることをおススメします。どんなに気に入った物件でも西日が当たると本当に暑いです。
我が家では、夏はシャッターをしめて西日をシャットアウトし、ずっとクーラーをかけています。
ただ、シャッターをしめると室内が暗くなるので西日対策の窓に変更するリフォームを検討しています。
新築戸建て購入者:吹き抜け構造で冷暖房効率が悪い
失敗したと感じていることは、リビングが吹き抜けの構造になっていることです。
地域がら、夏は暑く冬は寒いため、冷暖房効率がよくありません。
吹き抜けのデメリットについて理解していたつもりでしたが、体感するとやはり失敗したなと感じます。
新築マンション購入者:立地に問題があり、風通しが悪い
比較的安い価格にひかれて購入しましたが、立地条件に問題があったのか非常に風通しが悪く、夏は蒸し風呂のように暑くなりました。
価格よりもせめてもう少し居住性を重視し、住みやすさを優先すべきだったと後悔せざるを得ません。
中古マンション購入者:ルーフバルコニーで外気の温度の影響を受けてしまう
角部屋でルーフバルコニーがある都内の中古物件を購入。
直接繋がっているのは階下の部屋のみなので、音などは気にならないのですが、外気の温度の影響をもろに受けます。
夏は最高40℃で激暑、冬は10℃くらいで外の方が暖かいというほど冷え込みます。
3. 戸建てとマンション、どっちが暑い?
戸建て購入者とマンション購入者の体験談をご紹介しました。
これから家を買う予定の方にとっては、戸建てとマンションどちらが住みやすいのかは気になる問題です。
そこで、戸建てとマンションどちらの方が暑いのかについてご説明します。
マンションの方が断熱性と気密性は高い
一般的には、戸建てよりもマンションの方が断熱性能が高いです。
断熱性能が高い方が、外の熱気や冷気を室内に入れづらく、室内の温度も維持しやすいです。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。
断熱性能が高い住宅は快適に過ごせるだけでなく、エアコン・暖房も効率良く使用できて省エネです。
近年、政府が省エネ水準の高い住宅を強く推進しています。こどもエコすまい支援事業など、省エネ住宅に対する補助金もあります。
そのため、最近建てられた戸建てであれば断熱性能が高い家も多いかもしれません。
また、マンションは断熱性だけでなく気密性も高いです。
気密性が高いと隙間が少ないので、外と室内の空気の出入りがされにくくなります。
一方、戸建ては木造住宅が多いので、鉄筋コンクリート造のマンションよりも気密性は低いです。
以上のことから、戸建てよりもマンションの方が外気の影響は受けにくいと言えます。
エアコンを使用したときも一般的にはマンションの方がより効きやすいでしょう。
戸建ての方が通気性は高い
しかし、マンションは室内の空気が逃げにくいため、熱が室内にこもりやすいというデメリットもあります。
室内には、窓から日差しが入ってきます。さらに、室内の家電製品からも熱は発生します。
それらの熱を逃がさないと、家が暑くなってしまいます。
一方、戸建ては多くが木造住宅で、木造住宅は通気性が優れています。
気密性が高いマンションに比べるとエアコンが効きづらいですが、熱はこもりません。
また、木材には調湿性もあるので高湿度対策にも良いでしょう。
以下の記事では、戸建てとマンションのメリットとデメリットを比較しています。どちらを買うか悩んでいる方はこちらも是非ご覧ください。
「マンション」VS「一戸建て」メリット・デメリットを徹底比較!あなたが購入すべきはどっち!?
2023/01/23
マンションと一戸建て、それぞれの住まいに向いている人/向いていない人について詳しく解説します。
4. 家の中での暑さ対策
家の中における暑さ対策をご説明する前に、まずは家の中が暑い原因を見ていきましょう。
家の中が暑い原因は、主に下記が考えられます。
- ● 窓から入る日光
- ● 壁や屋根から熱が伝わる
- ● 家電製品などから熱が発生する
- ● 熱がずっとこもる(マンション)
- ● 隙間から熱が入ったり冷気が逃げたりする(戸建て)
同じ建物内でも部屋によって暑さが違うことがあります。特に最上階の場合は暑くなることが多いです。
その理由は、屋根や屋上から熱が伝わってしまうからです。
マンションの場合はコンクリートなので、蓄熱性が高くてなかなか冷めません。
また、暖かい空気は冷たい空気よりも軽いので、上に行きます。
戸建ては1階よりも2階が暑いという声はよく聞きますが、それは暖かい空気が上に行ってしまうからです。
それでは、具体的な暑さ対策をご紹介します。
遮熱・断熱カーテンやサンシェードなどで日光を防ぐ
部屋の向きや窓の位置によりますが、時間帯によっては窓から日差しが入ってきます。
特に西日が当たる部屋だと、時間帯も相まって暑さはかなり厳しくなります。
そこで、カーテン・レースカーテンに工夫をして少しでも入ってくる日光を防ぎましょう。
カーテンは遮熱または断熱できるものにすることで、外から入ってくる熱を抑えることが可能です。
遮熱カーテンは太陽光を反射して外からの熱を抑える効果があり、断熱カーテンは熱が移動することを防ぐ効果があります。
遮熱カーテンの方が日光を防ぐ効果は強いので、夏場は特に活躍してくれるでしょう。しかし、冬場は日光が入りづらくなって少し寒くなるかもしれません。
どちらかというと断熱カーテンの方が、通年で活躍できるようです。
また、すだれやサンシェードなどを設置するという方法もあります。
見た目も涼しげですし、ホームセンターなどで手軽に購入できます。
なお、マンションの場合、ベランダは共有部分です。規約によっては設置できないことがありますのでご注意ください。
断熱性能の高い窓にする
窓から入ってくる熱の量は、窓の断熱性能によって大きく変わります。
例えばLow-E複層ガラス(エコガラス)は、商品によっては太陽の熱を50~60%カットするようです。
これから家を購入する人は、ぜひ窓の断熱性能にも注目してみてください。
既に家を購入した人は、窓のリフォームを検討するなら今がチャンスです。
なぜかというと、現在「先進的窓リノベ事業」という補助金制度が実施されているからです。
ガラスだけを交換する場合も対象になります。
断熱性能が高い窓にすることで、外から暑気や冷気が入りづらくなるだけでなく、冷暖房の効率も良くなって節約にも繋がります。
打ち水をする
打ち水とは、ベランダや庭などに水を撒くことです。
撒いた水が蒸発するときに地面の熱を奪うので周囲が涼しくなります。
戦国時代から行われている古典的な方法ですが、今も多くの人が実践している効果的な暑さ対策です。
ただし、打ち水をする時間帯や撒く場所には注意が必要です。
時間帯は、朝や夕方などの比較的涼しい時間帯にしましょう。
昼間の暑いときだと、せっかく撒いた水もすぐに乾いてしまい効果が長く続きません。
同じ理由で、撒く場所も日なたよりは日陰の方が良いようです。
一見すると、室内の暑さ対策と打ち水は関係なさそうです。
しかし、特にマンションは夏場になるとベランダが非常に暑くなります。
また、ベランダの窓はかなり大きいという家も多いでしょう。窓が大きいからこそ、日差し(熱)も多く入ってきます。
ベランダを少しでも涼しくすることは、室内の暑さ対策にも繋がるのです。
マンションで打ち水をする場合、下の階や隣の部屋の住民に迷惑がかからないように気を付けてください。
エアコンの適切な使用
最後の対策は、エアコンです。
エアコンなんて使えば涼しくなるから当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、酷暑のときほど適切に使用しないと家はなかなか涼しくなりません。
余裕があるときには、室内にこもった熱を一度外に出すことが望ましいです。断熱性が高い住宅だと、熱がこもってしまいます。
複数の窓を開けて風の通りを良くするか、窓が少ない場合はサーキュレーターや扇風機を活用して上手く熱を外に出しましょう。
エアコンは、最初に設定温度へ下げるまでに多くの電力を消費します。
熱を外に逃がすことは、エアコンの効きを良くするだけでなく省エネや節約になります。
ところで、夏場にエアコンを使うようになると電気代が気になりますよね。
しかし、少しでも使用時間を減らそうとしてこまめに消すのは逆効果です。
先ほどもご説明したようにエアコンは起動した後の消費電力が大きいので、こまめに電源を切るぐらいならつけっぱなしの方が電気代はかからないでしょう。
エアコンを使用するときにはサーキュレーターや扇風機などで部屋の空気を循環させると、より効果的です。
エアコンから出る冷気を部屋全体に行き渡らせてくれます。
5.まとめ
今回の記事では、戸建てとマンションの暑さ比較や室内での暑さ対策について解説をしました。
最近は、高断熱な省エネ住宅が多くなっています。
しかし、築年数が経過した家だと断熱性能がそれほど高くなくて、夏は外よりも暑い上に冬は家の中が極寒なんてことも。
そんなときは、断熱リフォームも検討してみましょう※。
※マンションの場合、リフォームの内容によっては管理組合の承認が必要です
気象庁の3か月予報によると、2023年は10月頃まで平年よりも気温が高い状態が続くようです。
熱中症にならないように気を付けながら、この暑い夏を乗り越えましょう。
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