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住まいサーフィン編集部

断熱等級6の家で暮らすとどうなる!?暑い部屋、寒い部屋対策をしよう

2024年09月13日

更新日最終更新日:

断熱等級6の住宅について、この記事で分かること

2022年10月に、断熱等級6と7が新設されました。ZEH住宅の基準が断熱等級5以上なので、断熱等級6というとそれよりも高い性能です。
しかし、「他の等級と比べてどのように違うのかイメージできない」という方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、断熱等級6の基準やメリット、他の等級との違いを解説していきます。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. 断熱等級(断熱等性能等級)とは

まずは、断熱等級の基礎知識を解説します。

断熱等級とは?

断熱等級は、住宅の断熱性能を評価するための基準になります。正式名称は「断熱等性能等級」で、「住宅性能表示制度」に規定される評価基準です。
現在、断熱等級は1から7までの7段階に分かれていて、数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。断熱等級6というと、2番目に断熱性能が高い等級になります。

「住宅性能表示制度」についても簡単にご説明します。
住宅性能表示制度とは、国が定めた基準に基づいて住宅の性能を専門家が評価し、その結果を表示する制度です。各項目の性能が等級や数値で表示されるので、住宅性能がわかりやすく見える化されます。

断熱等級と住宅性能表示制度の関係

断熱等級6が創設された理由

断熱等級は、3年前には等級4が最高等級でした。しかし2024年9月時点では、等級7が最高等級です。
短期間で最高断熱等級が一気に上がっていますが、その理由をご説明します。

2020年に日本政府は「2050年までにカーボンニュートラルを目指す」ことを宣言。脱炭素化社会を実現するために、政府はさまざまな取り組みを展開することとなりました。
そのうちの一つが、住宅の省エネルギー性能の向上です。
※カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること

ZEH水準以上の多段階の等級を設置することになり、2022年4月に断熱等級5、そして同年10月に戸建て向けの断熱等級6、7が創設。
マンションなどの共同住宅についても、2023年4月に断熱等級6、7が創設されました。
※ZEH住宅とは、高断熱で熱の出入りが少なく、高性能設備によって省エネを実現し、かつ太陽光発電などでエネルギーを自給自足できる住宅のこと

2. 断熱等級6の基準

断熱等級は、1~7まであります。この章では、断熱等級はどのような基準で決まるのかを解説します。

断熱等級の基準

断熱等級の決め手になるのが、UA値(外皮平均熱貫流率)ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)です。

外皮性能説明画像
画像出典:国土交通省資料「省エネ基準の概要」https://www.mlit.go.jp/common/001500252.pdf

UA値は熱の出入りのしやすさを表すもので、数値が小さいほど熱が出入りしにくいことを意味します。
熱の出入りは、断熱性能に直結するものです。例えば冬なら、熱が外に逃げることで家の中は寒くなりますよね。逆に夏は外から熱が入ることで、室内が暑くなってしまいます。
つまり、熱を出入りしにくくすることで、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるということです。

UA値については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

UA値で断熱性能を知ろう!基準値や高断熱住宅のメリットについて解説。

UA値の内容や基準値、高断熱住宅のメリットについて解説します。

また、温暖な地域においてはηAC値が断熱性能に関係してきます。
ηAC値とは冷房期の太陽日射の室内への入りやすさのことで、数値が小さいほど日射は入りにくいです。太陽日射が入りにくいと、冷房の効きが良くなります。

断熱等級6に必要な基準値

それでは、断熱等級6に必要な基準値を具体的に見ていきましょう。

先ほどご説明したUA値(外皮平均熱貫流率)ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)は、地域ごとに求められる値が異なります。なぜかというと、日本は地域によって気温に差があるからです。
ηAC値は温暖な地域では基準が設定されていますが、北海道や東北など一部の地域では設定されていません。逆にそういった寒冷地は、UA値の基準が厳しめになっています。

断熱等級6の場合、求められる数値(基準)は下記表のとおりです。

断熱等級6に求められるUA値とηAC値

地域区分 UA値 ηAC値
1
(夕張等)
0.28
2
(札幌等)
0.28
3
(盛岡等)
0.28
4
(会津若松等)
0.34
5
(水戸等)
0.46 3
6
(東京等)
0.46 2.8
7
(熊本等)
0.46 2.7
8
(沖縄等)
5.1

上記表で「ー」となっている場合には、基準は設けられていません。沖縄等の地域区分8にUA値の基準がないのは、年間を通して温暖な気候だからです。

各等級を比較した図も見てみましょう。

断熱等級の比較図
画像出典:国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」https://www.mlit.go.jp/common/001585664.pdf

断熱等級4~5と比べると、断熱等級6は関東など比較的温暖な地域であっても求められるUA値が小さいです。また、沖縄等の地域区分8については、ηAC値がより小さくなっています。

地域区分は同じ県内であってもお住まいの市町村によって異なることがあります。
検索エンジンで「省エネ地域区分」と入力して探すか、国土交通省の資料などからご確認ください。
参考:国土交通省 法令・制度、省エネ基準等https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/08.html

断熱等級6はHEAT20のG2レベル

各断熱等級のUA値をご紹介しましたが、断熱性能の高さをイメージすることは難しいです。
そこで、HEAT20という基準で考えてみましょう。

HEAT20とは一般社団法人「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」のことです。住宅の専門家で構成された委員会で、外皮性能(つまり断熱性能)にG1・G2・G3という3つの水準を定めました。

G1~G3はUA値・求められる室温・省エネルギー率が異なっています。
UA値で見ると、G1~G3と断熱等級の関係はこのようになります。

HEAT20 同じUA値の断熱等級
G1 なし
(G1は断熱等級5よりも厳しい基準)
G2 断熱等級6
G3 断熱等級7

G2と断熱等級6は、UA値の基準が同じです。それではG2水準の家は、冬の間どれくらい暖かいのでしょうか。

今回は、断熱等級4と比較してみました。
2025年4月からすべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されます。省エネ基準適合住宅では、断熱等級4が最低基準です。

暖房期(冬季)におけるG2水準(断熱等級6)と断熱等級4の最低室温目安

地域区分 G2(断熱等級6)の
室温
断熱等級4の
室温
1~2 概ね15℃を下回らない 概ね10℃を下回らない
3~7 概ね13℃を下回らない 概ね8℃を下回らない

地域区分1~2はほとんどが北海道で、本州以南は地域区分3~7(沖縄の一部は8)に該当します。

断熱等級6なら、室温は冬でもほぼ13℃以上ということです。これだけ暖かいと、真冬でも暖房が必要ないかもしれません。
断熱等級4と比べると、断熱等級6はかなり断熱性能が高くなっています。
参考:HEAT20「住宅シナリオと外皮性能水準」http://www.heat20.jp/grade/

3.住宅の断熱性能が高いと、どんなメリットがあるのか?

断熱等級6の家は冬でも室温が高いということが分かりましたが、他にもメリットはあるのでしょうか。
断熱性能が高い住宅のメリットをご説明します。

断熱性能が高い家は、外部の気温変化の影響を受けにくく、建物内部の温度を安定して保つ能力が高いです。先ほど解説したように、断熱等級6の家なら冬でも約13℃以上になります。

快適なのは冬だけではありません。断熱性能が高いと夏は外の暑さを遮断してくれるので、室内の涼しさが保たれます。
これにより、エアコンの使用頻度が減少し、エネルギーコストの削減や節約にもつながります。

また、住宅内の温度差も少なくなることから、健康面でもメリットがあります。冬場はヒートショック、夏場は熱中症になるリスクが低くなるからです。
花粉症・喘息・アトピーなどの症状が軽減されるという研究結果も出ています。

さらに、断熱性能が高い家は、「光熱費の節約」以外にも金銭面のメリットを享受できます。
例えば住宅ローン控除は、住宅の省エネ性能が高いほど最大の控除金額も大きいです。
ZEH住宅・長期優良住宅・低炭素住宅は、断熱等級5以上の必要があります。断熱等級6の住宅であれば、これらに該当するケースが多いでしょう。

新築住宅の借入限度額(上限額)

住宅の種類(性能) 2022年・2023年入居の
場合の限度額
2024年・2025年入居の
場合の限度額
減税期間
長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 4,500万円※1 13年間
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 3,500万円※1 13年間
省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円※1 13年間
その他の住宅 3,000万円 0円
(2023年中の建築確認で
2,000万円)
13年間
または
10年間※2

※1 子育て世帯と若者夫婦世帯は、2024年入居の限度額は2022~2023年入居と同様になる
※2 その他の住宅は、2024年と2025年の入居だと10年間になる

他にも、「住宅取得資金援助制度」の非課税金額が大きくなる・「子育てエコホーム支援事業」という補助金がもらえるなど、高断熱住宅だからこそ対象になる減税・補助金制度も多いです。

4.断熱等級6の戸建て・マンションに住むにはどうするのか?

最後に、断熱等級6の戸建てやマンションに住むためのポイントを解説します。

高断熱住宅が得意なハウスメーカーや工務店を探す

断熱等級6は、2022年4月に創設された等級です。それから2年以上経っていますが、断熱等級6の建売住宅はかなり限られています。
建売住宅は価格を重視しているので、断熱性能は最低限であるケースが多いからです。

断熱等級6の住宅に住みたいという方は、注文住宅をおすすめします。このとき、ハウスメーカー・工務店選びがかなり重要です。

断熱等級6のような高断熱住宅を建てるためには、高い技術力やノウハウが必要となります。
設計や施工が不十分だと、「空気がこもってハウスダストが全然出ていかない」「結露が大量発生する」といった問題が起こることも。家を建ててから後悔したくないですよね。
高断熱住宅を建て慣れている会社に頼むことで、計画精度や施工精度は高くなります。

セキスイハイムや一部の工務店では、断熱等級6が標準となっているところもあります。また、断熱等級7の住宅を建てられるハウスメーカーも増えてきました。
しっかりと情報収集をして、希望に合うハウスメーカーを探しましょう。

野村不動産は断熱等級6のマンションを推進

現状、分譲マンションは断熱等級5以下であることがほとんどです。しかし、2024年5月に野村不動産が「分譲マンションにおいて、全戸『断熱性能等級6』の物件供給を推進」することを発表しました。
参考:野村不動産プレスリリース(2024年5月24日)https://www.nomura-re.co.jp/cfiles/news/n2024052402441.pdf

その第1号物件が、子安駅まで徒歩7分の「プラウド横浜新子安」です。総戸数64戸、全戸トランクルーム付き、70㎡以上の3LDK間取りが中心のマンションになります。
プラウド横浜新子安について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

プラウド横浜新子安の価格や資産価値はどれくらい?子安駅周辺マンションも確認!

プラウド横浜新子安の特徴や資産価値、適正価格、周辺相場について詳しくご紹介します。

今後は野村不動産のみならず、他のデベロッパーも断熱等級6のマンションを建設していくことも考えられます。
ただ、マンションは計画から販売までかなり時間がかかるので、今すぐに断熱等級6のマンションに住むということは難しいでしょう。断熱等級6以上の家に住みたいという方は、戸建て(注文住宅)を検討してみてください。

5.まとめ

今回の記事では、断熱等級6の基準やメリットについて解説をしました。

最近は、日本の住宅においても断熱性能が重視されるようになってきました。
2025年4月からは、新築住宅は省エネ基準適合(断熱性能は等級4以上)であることが義務化されます。
ただ、諸外国と比べると日本の断熱性能はまだまだ不十分です。

今後も、日本における省エネ住宅の推進は続くと考えられます。補助金や減税などを上手く活用して、快適で高性能な住宅に住みましょう。

ところで、2025年4月から、すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化されます。一定以上の省エネ性能は保障される一方で、価格が心配という方も多いのではないでしょうか。住宅価格の高騰は今後も続く見通しです。
また、住宅価格の高騰以外にも、将来の金利上昇、建築費高騰、人口減少といった不安要素は多くあります。住宅購入で後悔しないためには、やはり情報収集が重要です。

とはいえ、どうすれば良いか分からないという方も多いでしょう。
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