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住まいサーフィン編集部

マンションが寒いのはどうして?原因と寒さ対策を解説!

2023年12月05日

更新日最終更新日:

マンションは戸建てよりも気密性や断熱性が高いので、冬でも暖かいイメージがあります。しかし、このように室内が寒いことで悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

マンションなのに寒くて悩んでいる人

今回の記事では、マンションが寒い原因と簡単にできる対策方法について解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. 冬、なぜかマンションが寒い…リアルな体験談をご紹介

まずは、マンションの寒さに関する実体験の声を見ていきましょう。

住まいサーフィンで更新している「実録!マンション・一戸建て購入のしくじり体験談」には、寒さに関する失敗談が複数寄せられています。今回は、数ある体験談の中から厳選した3つをご紹介します。

資産形成のために分譲マンションの購入を検討。当時住んでいた賃貸マンションは築年数が古く、設備面で不便だったため、最新設備を備えた新築マンションで快適な生活を送りたいと思いました。失敗したのは部屋選びです。2階か3階の南向き住戸を希望していましたが、人気があり、抽選になりそうだったので、希望者のいない割高な角住戸を申し込みました。住んでみると、角部屋リビングは冬の季節とても寒いです。両隣に挟まれた中住戸ならばこれ程寒くないと思うので、失敗したと思いました。

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賃貸アパートに住んでいたのですが、家賃が高くてお金がもったいないと感じるようになり、家賃と同じ程度の返済で済むマンションを探し始めました。結局、価格的に南向きの部屋は手が届きませんでした。そのため私たちが選んだのは北西向きの部屋。しかも1階です。現地を何回か見て部屋の明るさも大丈夫だと思ったのですが、実際住んでみると特に冬は日が入りにくくて暗いため、とても寒いです。気分が滅入りそうになる冬もありました。やはり日が入る部屋がよいと思います。日の光は生活にかなり重要な要素だと住んでみてわかりました。

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単身用の魅力的なマンションを見つけて購入しました。窓が大きく明るく開放的で、購入前はとても印象が良かったのですが、実際に住んでみると冬場には大きな窓からの冷気で非常に寒いことがわかりました。

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2. マンションの寒さの原因

寒さに関する体験談を3つご紹介しました。これらの体験談を参考にしながら、マンションが寒い原因について詳しく見ていきましょう。

角住戸(角部屋)・最上階

角住戸(角部屋)とは、マンションの各フロアの一番端の住戸のことです。

角住戸は以下2つの要因によって外気の影響を受けやすいので、夏は暑く冬は寒いことが多いです。

  • ● 窓が多い
  • ● 片面が外壁である

冬場、熱は58%が窓から流出し、15%が外壁から流出すると言われています。角住戸の場合は窓だけでなく外壁からも熱が流出してしまうので、より寒くなります。
また、屋根からも熱は逃げるため、最上階の住戸も寒いことが多いです。
角住戸や最上階の部屋を購入する場合には断熱性能についてもしっかり確認をしてください。それほど断熱性能が高くない場合には、ご自身で工夫して寒さ対策をしましょう。
参考:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会

角住戸のメリットやデメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

日当たりが悪い

マンションの開口部や窓の向きも、寒さに関係しています。

  • 東向き:午前中から日差しが入るが、午後は入りにくい。
  • 西向き:昼頃から日差しが入る。午後は西日が強い。
  • 南向き:一日中、日差しが入りやすい。
  • 北向き:一日中、日差しが入りにくい。

北向きの場合は日当たりが良くないので、冬は特に寒いです。同じ住戸内でも窓の向きによって寒い部屋とそうでない部屋で分かれることがあります。

また、低層階で日当たりが良くない住戸の場合は、開口部等の向きに関わらず寒さを感じやすくなっています。

断熱性能が低い

断熱性能が高い家なら、外の冷気や熱気を室内に入れづらく、室内温度を維持しやすいです。夏は涼しく冬は暖かく過ごせる上、エアコンの効きも良くなります。
逆に断熱性能が低いと、夏は暑い・冬は寒いだけでなくエアコンを使ってもなかなか適温になりません。

断熱性能がどれくらいなのかを示す基準の一つが「断熱等性能等級」です。現在、マンションは等級1~等級7まであり、等級5がZEH水準です。等級6・7のマンションは、ZEH水準を上回る最高水準になります。

断熱等性能等級はたびたび見直されています。2022年4月に等級5が追加されるまでは、20年以上の間、等級4が最高性能でした。
しかし2023年4月には等級6と等級7が追加された上、2025年4月にはすべての新築住宅が等級4以上であることが義務化されます。ずっと最高性能だったものが、今後は(新築の場合)最低限満たさなければならない性能になるということです。

断熱等性能等級

特に築年数が古いマンションの場合は、断熱性能が低いことがあります。断熱性能が低くないのにマンションが寒い場合は、他に寒さの原因があると考えられます。

24時間換気システム

24時間換気システム

24時間換気システムとは、窓を開けなくても室内の空気が入れ替わる設備のことです。
シックハウス症候群対策として、2003年7月以降に建築されるすべての住宅に設置が義務化されました。2003年7月以前に建てられた中古マンションでも、増改築や大規模な修繕・リフォームが行われた場合は設置義務があります。
※建材や家具などから発散される化学物質によって、目のチカチカ・頭痛・吐き気・のどの痛みなどが起きること

24時間換気システムは、居住空間の空気を1時間に半分以上入れ替えるようになっています。つまり、冬は寒い外の空気が定期的に部屋に入ってくるということです。
換気には、第1種から第3種まであって、マンションの24時間換気システムは第1種または第3種に該当します。

種類 給気と排気 特徴等
第1種換気 給気と排気どちらも機械 熱交換器があれば室温を保ちやすい
第2種換気 給気が機械・排気が自然 工場や手術室でよく使われる方式
第3種換気 給気が自然・排気が機械 第1種よりも設置コストが安い

第1種換気は設置コストが高く、メンテナンスの費用もかかるため、一部の高級マンションに採用されています。熱交換器が付いていることが多く、取り込んだ外気を室内の温度に近づけてから給気してくれます。
賃貸マンションや通常の分譲マンションでは第3種換気が設置されていることが一般的です。

24時間換気システムは、外の空気を自然に取り入れるため通気口が常時開いています。そのため通気口の近くは特に寒いと感じるでしょう。

ただし、寒いからといって24時間換気システムを止めるのはやめましょう。常時換気をすることで、シックハウス症候群だけでなく、カビや結露も防いでくれています。マンションは気密性が高いからこそ、換気が重要です。

3. マンションが寒いときの対策方法

最後に、マンションが寒いときの対策方法についてご説明します。比較的手軽にできる方法なので、是非お試しください。

窓サッシの隙間を埋める

家の中の寒さの一番の原因は「窓」と言われています。
寒い日に窓際へ行くと冷気を感じるという方も多いでしょう。ある程度築年数が経ってくると、部品等の劣化によって隙間風が吹いてくることもあります。

築年数が経っているマンションだけあって、設備も外観も古いです。サッシもガタガタで重いですし、隙間風や結露が凄いです。カビがすぐ発生してしまうというのもあります。リフォームをしてありましたから、何とか過ごせますが、水道管も相当劣化していると思います。

>>この体験談をもっと詳しく見る

そんなときは、サッシの隙間を埋めるテープを試してみてください。ホームセンターや百円ショップ等で購入可能です。素材はゴムやポリウレタンなどさまざまなものがあります。
サッシ枠に貼れるタイプのテープもおすすめです。断熱効果だけでなく、結露も防いでくれます。可愛らしいデザインの商品もあるので、季節ごとにデコレーションするのも良いですね。

窓に断熱シートを貼る

冷気は窓の隙間だけでなく、窓本体からも入ってきます。Low-E複層ガラスなどの断熱性能が高い窓にすれば軽減されますが、マンションの窓は共用部分です。勝手にリフォームすることはできず、管理組合から許可を得なければなりません。

手軽にできる寒さ対策としては、断熱シートを貼るという方法があります。シートによって外気を防ぎ、室内の熱が外に出ないようにします。ホームセンター等で購入可能です。

  • 商品タイプ
  • 〇 寒さ対策に特化したタイプ
  • 〇 暑さ対策やUVに特化したタイプ
  • 〇 通年使用できるタイプ
  • 貼り方
  • 〇 シールで貼るタイプ
  • 〇 水をつけて貼るタイプ

このように、さまざまなタイプのものがあります。

通年使用できるタイプなら貼り替え不要で便利に思えますが、長く貼りっぱなしにしていると窓に糊やにおいが残ってしまいます。商品によりますが、基本的には約半年に1回は貼り替えが必要です。

シールで貼るタイプと水をつけて貼るタイプは、それぞれメリット・デメリットがあるので、ご自身に合うものを購入してください。

断熱シートの貼り方別メリットとデメリット

カーテンを変える

カーテンを変えることで寒さが軽減されることがあります。

  • マンションが寒いときにおすすめのカーテン
  • 〇 厚手の生地のもの
  • 〇 断熱カーテンや保温カーテン
  • 〇 色は暖色系

カーテンは厚い生地の方が冷気を通しにくくなり、保温効果も期待できます。裏地も付けましょう。

お店によっては、断熱カーテンや保温カーテンを取り扱っていることがあります。どちらも熱が移動するのを防いでくれるもので、暖房の効率も上がります。

また、マンションが寒いことで悩んでいる場合には、赤やオレンジ、黄色などの暖色系のカーテンがおすすめです。視覚的に温かさを与えてくれます。

なお、カーテンは必ず適切なサイズのものを使用するようにしてください。隙間があると、そこから冷気が入ってきてしまいます。

4.まとめ

今回の記事では、マンションが寒い原因と対策方法について解説しました。

気軽に実践できる対策方法をご紹介しましたが、さらに対策をするとなると、断熱リフォームをすることになります。
窓や玄関ドアを交換するだけでなく、内窓を設置したり、床や壁に断熱材を入れたりするなどさまざまな方法があります。部分的に工事するのも良いでしょう。
ただし、工事の手配をする前に必ず管理規約を確認してください。専有部分であってもルールが定められていることがあるので注意が必要です。

ところで、マンションで生活している方の中には、こんな悩みを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

  • ● あまりに寒いので、いっそのこと暖かい家に住み替えたい
  • ● 子供が成長して家が手狭になってきた
  • ● 通勤通学に不便なので、引越したい

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