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広い家に住みたい等の理由で住み替えを考える際、「マンションと一戸建てのどちらが向いているか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
検討の初期段階で、分譲マンション・一戸建て・賃貸それぞれのメリット・デメリットを初めに整理しておくと住まい選びがスムーズに進められます。
そこで、本記事では下記のような疑問にお答えします。
- ● 分譲マンションと一戸建て、どちらを買うべきか。
- ● 分譲マンションを買わずにこのまま賃貸に住み続けても良いのではないか。
多くの方が悩まれる問題を、20年以上にわたり不動産情報サイトを運営する「住まいサーフィン」が解説します。
目次
1.分譲マンションと一戸建ての購入メリット・デメリットを比較しよう
まずは分譲マンションと一戸建て、それぞれのメリット・デメリットを比較表にまとめました。
分譲マンション | 一戸建て | |||
---|---|---|---|---|
立地 | 〇 | 都心寄り・駅近の物件が多い | △ | 郊外・駅から遠い物件が多い |
価格 | △ | 価格高騰により割高な物件も存在する | 〇 | 分譲マンションに比べ購入しやすい価格 |
資産 価値 |
◎ | 好立地の物件は需要が高い 購入時より高く売れることがある |
△ | 家主の個性が強すぎる物件は敬遠される 売り手が見つからないことがある |
広さ | △ | 3LDKで60㎡後半~70㎡前後 | 〇 | 建物面積が100㎡前後 |
維持 管理 |
△ | 毎月の管理費支払いが必要 その半面、管理をお任せできる |
△ | 建物の維持を自分でやる必要がある 庭の手入れが面倒という声も |
セキュリティ | 〇 | オートロック・内廊下等セキュリティが強固 | △ | 窓が多く、セキュリティ面でやや脆弱 |
以上が分譲マンションと一戸建てのメリット・デメリットの比較になります。
ここからは、上記で解説している内容をより詳細にご説明していきます。
2.一戸建て購入のメリット・デメリット
2.1.一戸建てのメリット
まずは、一戸建てのメリットからご紹介します。
物件価格が割安
一戸建ては郊外の住宅街に建つ場合が多く、分譲マンションと比べると安く買うことができます。
参考 マイホーム購入資金総額の平均(令和4年度)
- 新築分譲マンション平均価格 5,279万円
- 新築分譲戸建て平均価格 4,214万円
(出典)
国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」
平米数が大きく(部屋が広い)自由度が高い
分譲マンションは3LDKで60㎡台の物件が中心ですが、一戸建ては100㎡前後であることが多いです。平米数が大きいため、理想の間取りを実現することも可能です。
また、一戸建ては敷地内に駐車場が設置できるため、毎月の駐車場代が不要、かつ出庫が楽というメリットもあります。
騒音トラブルの心配が少ない
マンションに比べ、隣近所との騒音トラブルが起こるリスクが少ないです。
部屋の中でお子さんが走り回ったり飛び跳ねたりした際に下の階へ響いてしまっているかを心配する必要がありません。
管理費などの経費がかからない
分譲マンションは住宅ローンの支払いの他、管理費・修繕積立金・駐車場代が毎月かかります。
それに対し、一戸建てではランニングコストを支払う必要はありません。
建物維持のための費用を自身で積み立ておく必要があるものの、修繕積立金の値上げや一時金徴収を心配せずに済みます。
ペットを自由に飼える
動物好きな人はペットを自由に飼うことができる点も大きいでしょう。ペット可のマンションでも飼う頭数や種類が制限されていることも多いです。
マンションと一戸建ての維持費の違いについては、下記の記事でも詳しく解説しております。
マンションの維持費は高い?一戸建てとの比較、年間費用をシミュレーションで比較!
2023/01/24
マンション・一戸建てそれぞれに発生する維持費の内訳をご説明します。また、マンションにかかる維持費を築年別にシミュレーションした結果もご紹介します。
このように、一戸建て購入は分譲マンションと比べたときの購入価格の安さと部屋の広さが魅力といえます。
郊外にお勤めの方やリモートワークが中心の方、世帯人数の多いファミリーの方におすすめです。
続いて、一戸建てのデメリットについて解説します。
2.2.一戸建てのデメリット
価格が安く、買いやすい一戸建てですが、売却時のリスクが大きい点には注意が必要です。
売却しにくい
一戸建てはマンションと比較し、駅から離れた立地に建つことが多いです。
駅から遠く、かつ不便な立地の一戸建てを購入した場合、需要が低く売却できないリスク(売却額がローン残債額を割ってしまうリスク)が高まります。
最寄り駅が徒歩圏内であるか、小中学校やスーパーは近くにあるかなど、一戸建ての購入時も利便性を確認しましょう。
建物価値の下落スピードが速い
木造建築はRC造と比較し耐用年数が短く、建物価値が22年でゼロ(※)になります。
実際にはまだまだ住める状態ではありますが、法律・税制上の価値は年々下落していきます。
マンションと比較し、固定資産税が安く抑えられる点ではメリットともいえます。
しかし、中古売却時には建物の評価額はゼロになり、土地のみの評価となることを押さえておきましょう。
一方、立地条件(都心へのアクセスの良さ)は月日が経っても変わりにくいです。
ですので今後住み替える可能性がある方は、建物にお金をかけるよりも、立地を優先することをおすすめします。
※木造建築の耐用年数は22年だが、マンション(RC造)の場合の耐用年数は47年。
建物の維持を自分で行う必要がある
一戸建てはマンションとは異なり、外壁や屋根など建物本体の維持を自分自身で行う必要があります。
庭を作ったものの、植栽の手入れや雑草対策が面倒になったという失敗談も多いです。
ここまでが、一戸建てのメリット・デメリットの解説でした。
次はいよいよ、分譲マンションのメリット・デメリットについて詳しく説明していきます。
3.分譲マンション購入のメリット・デメリット
3.1.マンションのメリット
マンションの主だったメリットとして、交通利便性が高く、売りやすい点が挙げられます。
夫婦ともに都内勤務の方、公私ともに都心での生活を満喫したい独身の方はマンションに住むメリットが大きいと言えるでしょう。
立地がよく、都心へのアクセスが容易
マンションはターミナル駅へのアクセスが至便な都心寄りの立地に多く建てられます。
また、駅から歩ける立地に建てられる場合が多いです。
駅近マンションに住めば、通勤・通学がしやすく、かつ日々の買い物にも困らない利便性の高い暮らしが送れます。
高層マンションなど、眺望が望める点もメリットの一つです。
共用設備やサービスが充実している
マンションは共用設備が充実しており、建物内の利便性が高い点も魅力です。
マンションは一戸建てと比較し居室面積は小さいですが、ゲストルームやワーキングスペースなど共用設備を活用することで快適に暮らせます。
また、ジムスペースが完備されていたり、コンシェルジュ付きのマンションもあり、付加価値の付いたマンションも見られます。
維持管理をおまかせできる
管理会社にマンション本体の清掃や維持管理をお任せできます。
各階ゴミ置き場や24時間ゴミ捨て可能なゴミステーションはマンションならではの便利な共用設備と言えるでしょう。
植栽やエントランスが綺麗に保たれた自宅マンションに帰宅する毎日は日々の充実感にも繋がります。
気密性が高く冷暖房効率が高い
木造中心の戸建てに比べて、鉄筋コンクリート造りが中心のマンションは気密性が高く、冷暖房の効率が高いです。
光熱費高騰の折、少しでも光熱費が削減できる点は魅力の一つと言えるでしょう。
資産価値(リセールバリュー)が高い
好立地のマンションを購入した場合、売却や賃貸に出すことも容易になります。
駅直結、エリアNo.1といった条件の良いマンションは、購入時より高く売れるケースも多いです。
セキュリティが強固
マンションは一戸建てと比較し、セキュリティが強固に保たれています。
オートロックが2重、3重となっている、内廊下、管理人常駐といった安心して暮らせる要素が多いです。
3.2.マンションのデメリット
利便性の高さなどメリットが多い分譲マンション購入ですが、デメリットについても押さえておきましょう。
価格が高騰している
建築費の高騰や、都心部の用地確保が難しいといった理由により、分譲マンションの価格は高止まり傾向が続いています。
必ず、検討エリア内のマンション価格相場(新築・中古マンション問わず)をチェックした上で購入契約へと進むようにしましょう。
同エリア内のマンションと比較し価格差が大きすぎる場合は、売却が困難になりますので購入を避けた方が無難です。
騒音、ご近所トラブル
マンションにお住まいの方に多いお悩みが騒音問題です。
大通りや線路、繁華街といった外部からの騒音は入居前に把握できますが、上下隣室からの騒音は予測できない場合もあります。
そのため、物件詳細や営業担当者への聞き込みを通じて、属性の近い人が多い物件を選ぶことが大切です。
また、不測の事態に備え、住み替え可能な資産性が保たれやすいマンション選びをおすすめしています。
ここまでマンション購入と一戸建て購入のメリット・デメリットを解説してきました。
マンション・一戸建て、それぞれに良い所があり、ご自身の条件によって向いている住まいがあります。
ご自身に「一戸建て」があっていると感じた方は、下記のページをおすすめします。
ここからは、分譲マンション購入をお考えの方向けの内容となります。
検討を深めていくために、次に分譲マンション購入と賃貸契約を比較検討していきましょう。
4.マンションの賃貸契約と購入はどちらがおすすめ?
マンション購入と賃貸マンションに住み続ける選択肢、それぞれのメリット・デメリットを比較表にまとめました。どっちがご自身の希望に合っているか確認してみましょう。
分譲マンション購入 | 賃貸マンション | |||
---|---|---|---|---|
資産 価値 |
◎ | 自宅が資産となる 好立地の物件は購入時より高く売れる場合も |
× | 毎月の支払は掛け捨てで、資産にならない |
引越し | △ | 売却できないリスクがある | 〇 | いつでも自由に引っ越しできる |
設備 仕様 |
〇 | 床暖房・ディスポーザーなど設備が充実 | △ | 賃貸住宅は設備仕様が簡素化されていることが多い |
DIY | 〇 | 部屋の中を好きにアレンジできる リフォームも可能 |
× | DIY・リフォームは不可 |
金利 税金 |
△ | ローン金利や固定資産税等のコストが発生する その反面、住宅ローン減税制度が活用できる |
〇 | 家賃以外の費用は発生しない |
以上がマンションの賃貸契約と購入のメリット・デメリットの比較になります。
さらに、上記で比較している内容をより詳細にご説明していきます。
5.賃貸マンションのメリット・デメリット
5.1.賃貸マンションのメリット
まず、賃貸マンションに住み続けるメリットをご紹介します。
いつでも引っ越しできる
賃貸マンションは、「住み心地が良くない、飽きた、新しい家に住みたい」という場合にすぐに引っ越しが可能です。
社宅に住んでいる、一人暮らしの独身で近いうちに結婚を控えている、また転勤やUターンの可能性があるといった方は賃貸に住むメリットが大きいです。
住宅ローン金利や固定資産税等の各種コストが発生しない
分譲マンションや一戸建てを購入する際、多くの方は何十年もの支払いが続く住宅ローン借り入れを行います。
それに加え、購入代金だけでなくローン金利分を加算された額を毎月返済していくこととなります。
毎年、税金の支払いも発生するため、賃貸に比べると分譲マンション購入は支払いコストが重荷に感じる場合もあります。
一方、賃貸マンションは家賃を支払うのみで、その他の費用はかかりません。
5.2.賃貸マンションのデメリット
続いては、賃貸マンションに住み続けるデメリットについて解説します。
資産にならない
賃貸マンションの場合、家賃は掛け捨てとなります。
長年、同じマンションに住み続けたとしても自分の資産にはならず、老後も家賃を支払い続ける必要があります。
万が一、なんらかの事情で家賃を払えなくなった場合は、住んでいるマンションから退去しなくてはいけません。
また、高齢になってからの賃貸マンションへの引っ越しは入居を拒否されるなどのリスクも生じますので注意が必要です。
設備仕様が劣る
賃貸用マンションの場合、家賃を抑えるために設備仕様を最低限にしている物件が一般的です。
一方、分譲マンションは躯体が強固に作られており、気密性・遮音性が高く、住み心地の面で優れています。
毎月の支払額が同じでも、賃貸マンションよりも分譲マンションを買った方がより設備の整った部屋で暮らすことができます。
以上を踏まえると、短期での引っ越しを予定しており、身軽な住まいを好む方に賃貸マンションがおすすめと言えるでしょう。
ここまで分譲マンション購入と賃貸マンションのメリット・デメリットを比較してきました。
マイホーム購入に悩んでいる方の中には、一度分譲マンションを買ってしまうとローン地獄に陥り、簡単には引っ越しできないと不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、資産価値の高い分譲マンションを買うことができれば、住み替え時に高値売却ができ、売却益を手にすることも可能です。
賃貸マンションでは「家賃」として消えていたはずのお金が手元に戻ってくるため、住み替えの選択肢も広がります。
このように、資産価値の高い物件を選べば、住まいが人生の足枷となることはありません。
6.自宅購入前には必ず「資産価値」を確認しよう
住まいサーフィンでは分譲マンション購入時に資産価値を確認することをおすすめしています。
資産価値というと、一部のお金持ちだけに該当する儲け話のように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、資産価値を重視して住まいを選ぶことで、ご自宅が「将来の安心」「万が一の備え」になります。
こちらのコラムでは資産価値の重要性をより詳しく解説するとともに、資産価値が高い家を見分ける方法をご紹介しています。
自宅購入検討中の方はぜひご覧ください!
7.まとめ
分譲マンション購入、一戸建て、賃貸マンション、それぞれにメリット・デメリットがあり、各人のライフプランによってベストな選択肢が異なります。
分譲マンション購入がおすすめ
- ● 利便性の高い暮らしを送りたい
- ● 将来、売却を考えており、売却時に利益を出したい
一戸建て購入がおすすめ
- ● 子どもが2人以上いて、広い家に住みたい
- ● 引っ越しする予定は無い
- ● 駅から遠くても気にしない
賃貸マンションがおすすめ
- ● 社宅や家賃補助があり格安で住める
- ● 数年以内に結婚・Uターンなどで生活の拠点を移す可能性がある
どの選択肢を選ぶ場合も…
- ● エリア相場を知り、割高な住まいは避ける
- ● エリア選定を慎重に行い、資産価値を考慮する
それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、ご自身の生活にフィットする住居はどれが良いのか、選ぶことが出来たのではないでしょうか?
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番外編:リアル購入体験談をご紹介
当サイトではマンション・一戸建て購入の失敗・成功体験談のコラムをご紹介しています。
今回は700件以上ある体験談の中から3つのよくある失敗談をご紹介します。
その1:台風がくると浸水する低い土地に一戸建てを購入!
● 40代前半男性、新築一戸建てを購入
たまたま開催されていた新築の分譲住宅の内覧会に立ち寄り、そのまま即決。
土地が低く水はけが悪いため、台風が起きると自宅付近が冠水してしまうという体験談です。
もし、購入後に想定外のリスクが発覚してしまった場合も、資産価値の高い家であれば我慢して住み続ける必要はなく、住み替えが可能です。
また、災害リスクを未然に防ぐため、購入前には地域のハザードマップを確認することをおすすめします。
その2.何度引っ越しても住民トラブルに巻き込まれる!
● 40代前半女性、新築マンションを購入
希望条件通りのマンションに住み替えたが隣人との関係に悩んでいるという体験談。
以前のマンションでも階下の住民とのトラブルに悩まされており、現在は管理会社に相談し対応してもらい住み続けているそうです。
マンションで圧倒的に多いお悩みが騒音・住民トラブル。
新築の場合は特に、上下左右の住民を知らずに入居するケースがほとんどです。
この場合も資産価値を重視したマンション選びをしていれば、損をせずに住み替えることが可能。
近隣トラブルで頭を悩ませ続ける必要もなくなります。
その3.高すぎる価格に、市場価格に見合っていたか疑問!
● 20代後半男性 新築マンションを購入
新築マンションの購入価格が高すぎて、市場価格に見合っていないと感じている体験談。
マンション価格高騰の影響もあり、郊外物件では特に、新築と中古の価格差が大きすぎるといったケースが見受けられます。
新築マンション購入検討時は、周辺相場を調べ比較した上で購入することをおすすめします。
あまりに高すぎると感じた場合は、周辺物件と比較し、立地や規模の面で明らかな優位性があるかどうか、中古で売却することになった際に周辺物件よりも魅力的なポイントが多いか、などを整理すると、購入判断の材料となります。
住まいサーフィンではこの他にも、1000件以上のマンション購入・一戸建て購入体験談を掲載しています。
自宅購入経験者の失敗ポイントを知り、物件検討にお役立てください!
マンション購入に役立つコラム記事
- SUUMOとの違い
- 資産性とは?
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