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近年、都内や首都圏近郊では新築マンション価格が著しく高騰しています。
そのため、割安感のある中古マンションが気になる方も多いのではないでしょうか。
一方で、他の物件と比べて明らかに安い物件は、何か良くない理由があるのではと不安になりますよね。
本記事では、何故安く販売される中古マンションがあるのか、また安い物件を買う際の注意点を解説いたします。
目次
1.中古マンションが安いと感じたら適正価格を調査!
物件サイトなどでマンションを探していると割安感のある物件を見つけることがあります。
安いマンションを見つけたら、まずは適正価格を調査してみましょう。
割安だと思っていても、他の部屋と比較すると条件が良くない場合もあります。
マンションが本当に安いのかを調査する方法
- ● 同じ地域で売り出し中の中古マンションと価格を比較する
- ● 中古マンション価格を査定できるサイトで確認する
同じ地域で売り出し中の中古マンションと価格を比較する
まずは、物件サイトの検索結果で、他物件と条件を比較してみましょう。
同じ3LDKでも、60㎡台と70㎡台など、広さが異なる場合があります。
また、高層階よりも眺望や採光が劣る低層階は価格が安い傾向があります。
チェックしたいポイントは他にも多くありますので、記事の後半で詳しくご紹介いたします。
中古マンション価格を査定できるサイトで確認する
価格が安いかどうかの判断に迷う方は、中古マンション価格査定が出来るサイトを活用するのもおすすめです。
なかでも、当サイト「住まいサーフィン」は、1998年開設の老舗サイトです。
1994年よりデータを蓄積しているため、情報精度には自信があります。
物件詳細ページから、住戸別の適正価格がボタン一つで判定できます。
都道府県別や駅別にマンションが検索できますので、是非お試しください。
【表示サンプル】
2.中古マンションが安い理由
割安感のある中古マンションを見つけると、何故安いのかが気になる方も多いのではないでしょうか。
理由もなく安く売られている物件というのはごくわずかで、格安物件は不動産の目利きに一瞬で買われてしまいます。
そのため、安いマンションというのは価格相応の理由があるために、相場よりも安い金額で売り出されています。
安い理由を知り、ご自身が許容できるかどうかを確認していきましょう。
生活リズムや希望条件によってはマイナスポイントが気にならない場合もあります。
利便性が低い立地
マンション価格が安い一つ目の理由は「利便性が低い」です。
一般的に、マンション購入者は交通・生活の利便性が高い生活を求める傾向にあります。
そのため、利便性が低いマンションは価格が下がりやすいため、安い価格で売られているケースが多いです。
駅から遠いマンション
まず、駅から遠いマンションは人気が低い傾向にあります。
多くの方は、通勤や外出で公共交通機関を利用するため、駅へのアクセスの良さはもっとも重要な要素です。
最寄り駅までバスを利用する必要がある地域に建つマンションは、特に値下がりしやすい傾向があります。
商業施設が近くにないマンション
さらに、周辺に商業施設が少ない地域も中古マンションの価格が下がりやすいです。
日常生活に必要な買い物ができるスーパーマーケット等の施設が近くにない場合、マンション価値が下がりやすいです。
反対に、駅から遠くても、ショッピングモールなどの商業施設が隣接するマンションは、価格が保たれているケースもあります。
地方のマンション
首都圏や一部の地方都市を除くと、人口減少が進んでいる都道府県がほとんどです。
そのため、地方では中古マンションの需要が増えていくとは考えづらく、価格は下がりやすいです。
また、地方や郊外の駅から遠い地域では、マンションよりも一戸建て住宅の需要が高い傾向があります。
特に、ファミリー層は、庭や駐車場が欲しい、騒音を気にせずに子育てしたいと考え、戸建てを選ぶ方も多いです。
これらの理由から、地方のマンションは価格が安い傾向があります。
日当たり・眺望が悪いマンション
マンションの価格が安い理由の二つ目は、「日当たりや眺望の悪さ」です。
都内のマンションでは見晴らしの良さが人気の要素となるためです。
タワーマンションの低層階
眺望が人気のタワーマンションであっても、低層階の場合は眺望が制限されることがあります。
見晴らしが悪い住戸は一般的に需要が低くなり、価格が安い傾向があります。
目の前に他の建物がある
都内や首都圏のマンションでは、窓を開けると目の前に他の建物があるといったケースもよく見られます。
周囲に高層ビルや近隣の建物が立ち並んでいるため、眺望を楽しむことが難しくなります。
また、他の建物に遮られ日当たりが悪い部屋も多いです。
目の前のマンションのベランダとお見合いになり、カーテンを開けられないといったケースもあります。
このような住戸は、同じマンションの他の部屋と比較し、数千万円安いといった場合もあります。
マンションの近隣で建設計画がある
現在は目の前に建物がなくても、数年後に建物が建つ可能性もあるため、注意が必要です。
周辺地域の都市開発計画や再開発の予定がある場合、将来の眺望や日当たり、日照時間に悪影響を及ぼす可能性があります。
このような事情も中古マンションの価格に影響を与え、安くなる要因の一つとなります。
また、マンションの隣が駐車場や空き地である場合も気をつけた方がよいでしょう。
駐車場や空き地は人が住んでいないため、売却や新しい建物の建設が容易です。
災害リスクのある立地
マンション価格が安い理由の三つ目は「災害リスクのある立地」です。
ハザードマップにかかる地域
中古マンションが立地している地域がハザードマップにかかっている場合、価格が安い傾向があります。
ハザードマップは、洪水や地震などの災害リスクが予測される地域を示しています。
洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域など、災害の影響を受けやすい地域に位置する中古マンションは、不安を感じる購入検討者もいます。
例えば、洪水浸水想定区域に指定されている地域の場合、3階以下の住戸は災害時に浸水する恐れがあります。
そのため、ハザードマップにかかる地域の低層階住戸は特に価格が安くなりがちです。
旧耐震基準のマンション
1981年(昭和56年)前後までに建てられたマンションは旧耐震基準で建てられており、注意が必要です。
旧耐震基準のマンションは東日本大震災の際にも特に被害が大きかったという結果が出ています。
旧耐震基準で建てられたマンションは耐震診断や補強工事に多額の費用が掛かる場合もありますので購入は慎重に行いましょう。
築年数が古いマンション
マンション価格が安い理由の四つ目は「築年数が古い」です。
マンションの法定耐用年数は47年
築年数が古いマンションは経年劣化が進んでいるため、担保価値が低くなることがあります。
そのため物件価格が安くても、住宅ローンの審査で希望額が通らない可能性があります。
参考となる年数として、マンションの法定耐用年数は47年です。
法定耐用年数はあくまで税務上の数字であり、47年で住めなくなるわけではありません。
しかし、融資の際は法定耐用年数が審査基準に含まれているケースが多いです。
定期借地権付きマンション
定期借地権付き分譲マンションの場合、土地を賃貸契約して建てられています。
マンションにより契約期間は異なりますが、定期借地権は契約終了後の更新はできず、更地にして返す契約となっている場合が多いです。
残存期間が少ない中古マンションが安く売られている場合もありますので注意しましょう。
管理状態が悪いマンション
マンション価格が安い理由の五つ目は「管理状態が悪い」です。
マンション管理は住み心地に直結する
管理状態が悪い中古マンションは、エントランスや外観、郵便受けやゴミ捨て場など共用部の清潔さが欠けている場合があります。
また、大規模修繕が適切に行われていない場合、安全性にも影響を及ぼす場合もあります。
安く買えても、安心して長く住み続けることが出来ないマンションでは元も子もありません。
修繕積立金が足りていない場合も
管理状態が悪いマンションは、修繕積立金が不足しているケースもあります。
修繕積立金が足りないマンションの場合、大規模修繕の際に追加の負担金を徴収されることもあり要注意です。
特に、小規模マンションは大規模マンションと比較して、一戸あたりの管理負担が大きくなりがちです。
修繕積立金の適切な値上げができず、維持管理が難しくなるマンションも存在します。
面積が小さい部屋
マンション価格が安い理由の六つ目は「面積が小さい」です。
坪単価で見ると割高な場合も
グロス価格で安いと感じても、坪単価(㎡単価)で比較すると割高な場合があります。
同じ3LDKでも60㎡台前半の住戸もあれば、70㎡以上の住戸もあるためです。
マンション価格が適正かを知りたい方は、まずは坪単価(㎡単価)で比較してみましょう。
中古マンションは広さを求める人も多い
新築分譲マンションは価格高騰しているため、グロス価格を抑えるために面積を狭くして販売するケースが増えています。
そのため、広さを求めて中古マンションを探す方も多いため、面積が小さい住戸や間取りが使いづらい住戸は安い傾向があります。
専有部の状態が悪い部屋
マンション価格が安い理由の七つ目は「専有部の状態が悪い部屋」です。
壁や床の傷や汚れ、設備の老朽化などが目立つ部屋はその分価格が安くなります。
しかし、リフォームやリノベーションで新築同様にできる部分ではありますので、ご自身で綺麗にしたい方にとっては狙い目とも言えます。
売主の事情
マンション価格が安い理由の八つ目、最後は「売主の事情」です。
売主がマンション売却を急いでいる場合、マンションが安く売りだされるケースがあります。
住宅ローンが残っている状態で住み替える場合、マンションを売却しないと次の住宅ローンが組めないケースがあります。
このような事情で急いで売りたい売主の物件は、物件自体に問題はなく狙い目とも言えます。
3.安い中古マンションを買う際の注意点
ここまで説明してきたように、安いマンションには様々な理由があります。
ですが、住まいに求める条件は人それぞれ。
マイナスポイントがあっても、ご自身が気にならないのであれば問題はありません。
しかし、購入後にこんなはずじゃなかった…と後悔してしまう方も多いです。
安いマンションを買って失敗しないために、注意点を最後に解説します。
もっとも意識していただきたいのは、ご自身ではどうにも変えられない点を重視するという点です。
居室内の劣化など内装はリフォームやリノベーションで改善できますが、立地や周辺環境などは自分の力で変えることはできません。
そのため、引っ越してから変えられない条件を優先することをおすすめします。
ここからは、これまで説明してきた理由にそって、具体的な注意点をご紹介します。
利便性が低いマンションを選ぶ際の注意点
マイホームを探している方の中には利便性をそれほど重視しない方もいます。
リモートワークの普及や自動車を所有している等の理由で、今現在は利便性が低い立地でも困らないかもしれません。
しかし、ご自身の転職やお子さんの通学など、将来的に状況が変わる可能性があります。
また、老後は徒歩圏内で買い物や通院が済ませられる生活環境の方が安心ですよね。
利便性が低いマンションは資産価値も低く値下がりしやすいため、住み替えが難しいという懸念点があります。
ご自身・ご家族のQOL、また住み替えの両面から考えて、最寄り駅まで歩くことができる利便性の高いエリアを選んだ方が安心です。
日当たり・眺望が悪い部屋を選ぶ際の注意点
日当たりについて、日中は外出しているなどで気にならない方はある程度妥協してもよいポイントでしょう。
南向きの高層階は暑すぎると感じ、あえて北向きを選ぶ方もいます。
また、眺望を求めない方であれば、低層階でも全く問題はありません。
タワーマンションの低層階をお得に購入し、便利な共用部を活用している方もいます。
ただし、目の前のマンションがあまりに近すぎると、生活に干渉する可能性があります。
内覧の際、ベランダからの景色は確認必須です。
マンション周辺に空き地や駐車場がある場合は、都市開発計画や再開発の予定もチェックしましょう。
災害リスクのある立地を選ぶ際の注意点
ハザードマップにかかる地域を検討する場合、避難経路やマンションの防災対策を確認しましょう。
一緒に住むご家族と、万が一の震災時の集合場所や対策を話し合うことも大切です。
災害対策をとった上で、利便性を優先しハザードマップにかかる地域に住むという選択を取る方もいます。
また、低層階は避難しやすいというメリットがある一方で、住戸が床上浸水する可能性があります。
不安な方は、ハザードマップの浸水深を確認し、1~3階は避けましょう。
築年数が古いマンションを選ぶ際の注意点
築年数が古いマンションを選ぶ際は、融資が下りるかを確認しながら進めましょう。
利便性が高いエリアの場合は、問題なく満額が借りられるケースもあります。
また、マンションの管理状況を必ず確認する必要があります。
まずは内覧時に共用部を観察しましょう。
エントランスやゴミ置き場、駐輪場など全住民が利用する施設が綺麗に保たれているかは重要なポイントです。
修繕計画、管理組合の議事録も見せてもらうことで、管理状況をより詳しく知ることができます。
その際、大規模修繕が適切に行われているか、積立金は足りているかなどを確認しましょう。
そして、マンションの規模は大きい方が安心です。
大規模マンションは小規模マンションと比較し、修繕費の不足といった問題を抱えている可能性が低いためです。
小規模マンションですと全住民の中で、賃貸に出して家賃収入を得る投資目的の所有者の方が多いといった場合もあります。
賃貸に出している部屋が多い物件ですと、入居者のマナーが悪かったり、修繕積立金の値上げなどの合意形成が難しかったりというケースもあり注意が必要です。
専有部の状態が悪い部屋を選ぶ際の注意点
リフォームやリノベーションを前提に、専有部の状態が悪い部屋を安い値段で買うのも狙い目です。
リフォームを前提に購入する場合は、マンション管理規約で改修可能な範囲を確認しておきましょう。
規約やマンションの構造によっては、理想通りのリフォーム・リノベーションが実現できない可能性があります。
ユニットバスやシステムキッチンなど、設備の取り換えは比較的容易に行うことができますが、窓やサッシはマンション共用部となり、取り換えられないのが一般的です。
また、マンションの構造や排水管の位置によっては水回りの移動はできない場合もあります。
フルリノベーションの場合、費用が1,000万円を超えることもありますので、想定より高くなってしまわないように、予算感を確認しつつ進めましょう。
また、中古マンション契約前にリフォーム業者に見積もりしてもらうのもおすすめです。
売主に事情がある部屋を選ぶ際の注意点
売主の個人的な事情により売却を急いでおり、安く売りだされているお部屋は狙い目と言えます。
しかし注意したいのが、引き渡しまでの期間が空く物件です。
半年~1年など長い期間が空くと、その間に不動産市況が変わるリスクがあります。
契約時は安いと感じていても、引き渡し時には相場から見て割高になっている可能性があるということです。
また、契約後により気に入ったマンションを見つけてしまう場合もあります。
引き渡しまでの期間が長い物件を、安いという理由で選ぶのはおすすめできません。
4.まとめ
この記事では、安い価格で売り出されるマンションの理由と選び方のポイントについて解説しました。
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例えば、中古マンション購入検討中の皆さんは、こんな経験はないですか?
- ● 「スーモ等で見つけた物件が6,000万円で売出されている。この駅でこの価格少し高い気がするけど、本当に適正な価格なのだろうか?」
- ● 「適正な価格(沖式査定額:5,400万円)が分かれば、指値(値下げ交渉)を入れて、自分の予算内である5,500万円で強気に交渉出来るのになあ。。」
- ● 「どのサイトも適正な価格が分からないし、表示されていても、マンション単位で大雑把、お部屋毎に間取り、向き、階数を考慮されていない気がする」
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例えば、新築マンション購入検討中の皆さんは、こんな経験はないですか?
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