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住まいサーフィン編集部

マンションを購入したら確定申告しよう!減税対策になる2024年最新の住宅ローン控除も解説!

2024年01月10日

更新日最終更新日:

住宅ローンを組んでマンション購入をすると、所得税や住民税の減税を受けられる場合があります。それが、住宅ローン控除(減税)と言われている制度です。

この制度を利用する方は多いと思われますが、控除を受けるためには「確定申告」が必要です。
会社員の方には「確定申告」に馴染みがない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、マンション購入で住宅ローン控除を受けるための要件と、確定申告するときの必要書類や注意点について解説していきます。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. マンションを購入したら確定申告が必要なの?

まずは、マンション購入後に確定申告は必要なのか見ていきましょう。

住宅ローンを利用してマンション購入した方で、かつ、「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」の要件を満たす場合は、確定申告するべきです。
要件を満たしていても、確定申告をしないと住宅ローン控除はされません。

現金一括でマンション購入した場合は、上記控除による減税はないので、確定申告は不要となります。

2022年から控除率や控除期間などが大幅に変更されました。
この記事では、2022年以降にマンション購入した場合にどう適用されるかを解説しています。

それでは、控除額や控除を受けるための要件などを詳しく見ていきましょう。

新築マンション購入における住宅ローン控除

新築マンションの場合は、入居してから10~13年間税額控除を受けられます。
控除額は、ZEHマンションへ2024年に入居すれば、最大年31.5万円(子育て世帯と若者夫婦世帯は最大年35万円)です。

住宅性能や入居年によって控除期間や最大控除額は異なるので、詳しくは以下の表と一緒にご説明します。

控除額の計算式

  • ● 控除額=住宅ローンの年末残高等×0.7%

ローン残高の上限額

住宅の種類(性能) 2022年・2023年
入居の上限額
2024年・2025年
入居の上限額
控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 4,500万円※1 13年間
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 3,500万円※1 13年間
省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円※1 13年間
その他の住宅 3,000万円 0円
(2023年中の建築確認で
2,000万円)
13年間
または
10年間※2

※1 子育て世帯と若者夫婦世帯は、2024年入居の限度額は2022~2023年入居と同様になる
※2 その他の住宅は、2024年と2025年の入居だと10年間になる

2023年までに入居するよりも、2024年以降に入居する方が限度額は小さくなっています。
ただし、子育て世帯と若者夫婦世帯の場合は、2024年の入居でも従前と同じ限度額が適用されます。子育て世帯とは19歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯とは夫婦のいずれかが40歳未満の世帯のことです。

また、その他の住宅(省エネ基準に適合していないマンション)は、2024年以降の入居だと原則として控除の対象になりません。2023年中に建築確認をしていれば10年間控除されるので、対象になるかどうかは売主に確認しましょう。

省エネ基準適合住宅とは

省エネ基準適合住宅と認定されるためには、入居マンションが以下2つの条件を両方満たす必要があります。

  • ●断熱等性能等級(断熱等級)4以上
  • ●一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)4以上

省エネ基準適合住宅や長期優良住宅については、こちらの記事で詳しく解説しています。


それでは、下記の条件だと年間控除額がいくらになるのか見てみましょう。

設定条件

  • ・省エネ基準を満たした新築マンションを購入
  • ・2024年に入居
  • ・6,000万円を住宅ローンで借り入れる
  • ・子育て世帯や若者夫婦世帯ではない

この場合は、上記表から借入限度額は「3,000万円」と分かります。

つまり住宅ローンの年末残高が3,000万円を切るまでは、年間で21万円の税額控除になります。
計算式:3,000万円×0.7%=21万円

もし残高が3,000万円を切っても、入居から13年間は、住宅ローン残高×0.7%の控除を受けられます。

控除率は2021年までは1%でしたが、2022年からは0.7%となりました。
控除率は下がりましたが、控除期間は10年だったものが13年になり、控除を受けられる期間が長くなっています。

なお、年収(支払っている税金)によっては最大額まで控除されないケースもあります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

新築マンションで住宅ローン控除を受けるためには、下記すべての要件を満たす必要があります。

新築マンションの住宅ローン控除要件

  • ●新築または取得日から6か月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住していること
  • ●登記簿上の床面積が40平米以上で、床面積の2分の1以上が専ら自己の居住用であること
  • ●控除を受ける年の合計所得金額が、2,000万円以下であること(50平米未満の場合は1000万円以下)
  • ●住宅ローンの返済期間が10年以上で、分割して返済すること
  • ●指定期間内に、居住用財産の譲渡による長期譲渡所得の課税特例などの適用を受けていないこと
  • ●生計を一にする親族や特別な関係のある者から当該住宅を取得していないこと
  • ●贈与による住宅取得でないこと

中古マンション購入における住宅ローン控除

中古マンションの場合も、要件を満たせば住宅ローン控除を受けることが可能です。
控除率は新築と同様に0.7%ですが、控除期間は10年間となります。

また、2022年からは中古マンションについても省エネ性能が高い住宅とその他の住宅で借入限度額が区別されるようになりました。

控除額の計算式

  • ● 控除額=住宅ローンの年末残高等×0.7%

ローン残高の上限額

住宅の種類(性能) 2022年~2025年
入居の上限額
減税期間
長期優良住宅・低炭素住宅・
ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅
3,000万円 10年間
その他の住宅 2,000万円 10年間

中古マンションで住宅ローン控除を受けるためには、下記すべての要件を満たす必要があります。

中古マンションの住宅ローン控除要件

  • ●同一生計の親族等からの取得ではないこと
  • ●贈与による取得ではないこと
  • ●取得日から6か月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住していること
  • ●登記簿上の床面積が50平米以上で、床面積の2分の1以上が専ら自己の居住用であること
  • ●控除を受ける年の合計所得金額が、2,000万円以下であること(50平米未満の場合は1000万円以下)
  • ●住宅ローンの返済期間が10年以上で、分割して返済すること
  • ●指定期間内に、居住用財産の譲渡による長期譲渡所得の課税特例などの適用を受けていないこと

床面積条件以外は、基本的には新築マンションと同じです。しかし、中古マンションは上記の要件に加えて、下記の「築年数」または「耐震基準」どちらかの条件を満たさないと住宅ローン控除は受けられません。

築年数

  • ●昭和57年以降に建築された住宅(新耐震基準適合住宅)

耐震基準(以下のいずれか1つを満たすこと)

  • ●耐震基準適合証明書を取得していること
  • ●既存住宅性能評価にて耐震等級1以上であること
  • ●既存住宅売買瑕疵保険に加入していること

築年数については、以前まではマンションであれば築25年以内である必要がありましたが、2022年から上記条件に緩和されました。

2.マンション購入後に確定申告するときの必要書類と手順

つぎに、確定申告をするときに必要となる書類や提出までの流れをご説明します。

確定申告は、マンションへ入居した翌年の1月~3月15日に税務署へ申告します。
自営業や個人事業主の場合は、ご自身の確定申告とあわせて2月16日~3月15日に行ってください。

必要書類が多いので、時間に余裕をもって準備しましょう。

確定申告時の注意点や、購入して2年目以降の申請方法は、記事後半で解説しています。

必要書類

新築マンションと中古マンション、それぞれ一般的に必要な書類と取得方法を表にまとめました。

○=提出必要 △=人によっては必要 ×=提出不要

新築 中古 書類 取得方法
確定申告書 国税庁HPまたは最寄りの税務署
住宅借入金等特別控除額の計算明細書 国税庁HPまたは最寄りの税務署
住宅ローンの残高証明書 住宅ローンを借りた金融機関
源泉徴収票または収入が分かるもの 勤務先
マイナンバーが分かる書類のコピー ご自身で用意。
通知カードやマイナンバー記載の住民票も可。
売買契約書や工事請負契約書の写し 購入物件の不動産会社
認定住宅や省エネ基準などを
証明するための書類
購入物件の不動産会社
または
市区町村の役場
住宅の登記事項証明書
(不動産番号記載で省略可)
物件の所在地を管轄する法務局
× 耐震基準適合証明書等の写し 建築士等の依頼先
または
購入物件の不動産会社

登記事項証明書は「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に不動産番号を記載することで添付を省略できます。
不動産番号は、権利証である「登記識別情報」や登記事項証明書に記載されています。

必要書類は個別の状況に応じて異なります。購入時に国や地方公共団体から補助金を受け取ったり、住宅資金贈与制度を利用したりする場合には別途書類が必要となります。

また、年度ごとに必要書類が変更する可能性があるので、国税庁のHPで最新情報を確認しましょう。

申請までの手順

税務署への申請方法は、持参、郵送、または「e-tax」でのオンライン申請になります。

オンライン申請であっても一部の書類を郵送または持参する必要がありますが、申告書等の税額が自動計算される・期限内であれば申告後も修正できるなどのメリットがあります。
パソコンだけでなくスマホでの申請も可能です。

申請までの大まかな手順は下記のとおりです。

  • 1.必要書類を用意する
  • 2.確定申告書と計算明細書を記入する
  • 3.申告書や添付書類を提出する

確定申告書や計算明細書の書き方や記入例については、国税庁のHPをご確認ください。

見慣れない用語も多く分からないことがあるかもしれませんが、その場合は税務署の相談窓口に聞きましょう。
電話相談や窓口での相談などありますが、窓口については予約必須の場合があるので注意してください。

申請後、問題がなければ約1~2か月後に口座へ所得税の還付金が振り込まれます。
所得税で控除しきれなかった分は住民税から控除されます。ただし、住民税からの最大控除額は、前年度の課税総所得の5%(最大97,500円)となります。

3.マンション購入後に確定申告するときの注意点

ここまで、住宅ローン控除の要件や確定申告のやり方を見てきました。

最後に、確定申告をするときの注意点などについて解説します。

2年目以降の申請方法

先ほどご説明した確定申告の必要書類や流れは、購入してから1年目に行うものになります。

2年目以降、サラリーマンの方であれば勤務先の年末調整で手続きできます。
手続きの際には、税務署から送られてくる「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書等」を記入して勤務先へ提出しましょう。

所得税控除分の還付は、12月分の給与に上乗せされます。

個人事業主の方や勤務先で年末調整をしない方については、毎年確定申告での申請が必要になります。
しかし、2年目以降に必要な書類は、1年目と比較するとかなり少ないです。

2年目以降の確定申告で必要な書類

  • ● 確定申告書
  • ● 収入が分かるもの
  • ● 住宅ローンの年末残高証明書

詳しくは、こちらの記事で解説しています。

年末調整の住宅ローン控除「住宅借入金等特別控除申告書」の書き方を解説!どう記載する?

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住宅借入金等特別控除申告書の書き方について解説します。

購入した年に確定申告の申請を忘れたらどうする?

マンション購入した翌年に確定申告の申請は必要ですが、それを忘れた場合はどうすれば良いのでしょうか。

申告の期間を過ぎてしまっていても、気づいたときにすぐに申告をしましょう。

確定申告するべき時から5年以内であれば、申告することで所得税は還付されます。
5年を過ぎてしまうと申告はできず、還付は受けられないので注意しましょう。
後から確定申告する場合は、申告しなかった年の確定申告書類をそれぞれ作成する必要があります。

所得税については5年以内であれば遡って還付されるので問題ありませんが、住民税については取り扱いが異なります。

住宅ローン控除で所得税から控除できなかった分について、住民税から控除されます。
しかし、住民税からの控除は納税通知書が発送される前までの申告しか適用されません。
つまり、すでに納税通知書が発送されてしまった年については、控除が受けられないということになります。

4.まとめ

今回の記事では、住宅ローン控除の計算方法や要件、確定申告するときの必要書類などについて解説しました。

マンション購入してから1年目の確定申告は必要書類が多いので、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。
確定申告は年によっては書類の内容などに変更点が生じる場合があるので、最新情報をチェックするようにしましょう。

2025年入居までは住宅ローン控除が決まっていますが、いつまでこの制度が続くかは分かりません。

住宅ローンの金利が安く、住宅ローン控除が適用される今は、マンションをお得に購入するのに良い時期と言えます。
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