景気ウォッチャー指数が大震災前を上回り、リーマンショック前夜の水準まで回復した。
景気ウォッチャーと分譲住宅需要の関係は非常に強いため、住宅需要の落ち込みが一時的なもので済む可能性が出てきた。
但し、足元の分譲需要は購入意欲のある方の意欲は強いものの、明確な意欲に欠ける方がぱったりと居なくなっている。
販売サイドからすれば、来場は少ないが、歩留りはいいので効率はいい状態であるが、絶対数が足らないといったところ。
このギャップをどう見るかと言うと、景気が特需での反動に湧いているだけと見た方がいいかもしれない。
景気回復の継続性が疑わしいのと、所得に跳ね返るに到っていないことが挙げられる。
これに加え、持家取得リスク(液状化などの地盤リスク・資産下落リスクなど)が頭をもたげ、持家取得を考えることすら避けている状況と捉えた方がいいであろう。
この様子見状況の中では、潜在需要が顕在化しないので、エリア需給が悪いところは悲惨な状況になる。
つまり、需要が少ないところに供給だけ多いところは販売が長期化する。
こうしたエリアの物件を買うと中古の下落率が大きくなるので、購入者は周辺物件の売行きも見ながら注意して検討して欲しい。
[第293号]景気回復傾向だが需要減退の怪(8/9)
2011年08月09日