住まいサーフィンで、物件毎の資産性はある程度分かる。
ここまで価格情報を出していると、販売状況に影響しそうなものだが、結果は一様ではない。
つまり、資産性が高いから売れるケースは増えたが、低いから売れないとは言い切れない。
「そんな価格はいくらなんでも高過ぎる」「こんな場所でそんな戸数は多過ぎる」
などと思う物件が飛ぶように売れるケースがある。
購入者の中には資産性の概念がない人も一定数いるし、
それを分かった上で購入に踏み切る人もいる。
物件の資産性は売却を伴わないと含み益や含み損のままなので、
購入当初は気にしない人も多いだろう。
また、エリア需要が旺盛なのに、供給が少なかった場合や
物件の魅力づけや広告・販売手法が卓越する場合もある。
私は資産性と関係のある項目についてはほぼすべて言及したので、
他の項目が資産性に影響するにしても軽微である。
そんな中で、私の本を読んだ人の話を総合すると、自分に都合よく解釈する傾向が強い。
「この物件は例外になる」とか、「この条件は満たしているから大丈夫だ」とか、
あれほど7つの法則の組み合わせだと言っているにも関わらずである。
情報はどんなにあっても、判断する本人のマネジメント能力で結論は違う。
客観的に判断するアプローチを取らない限り、情報は無力である。
当事者として冷静に判断する複眼的な視点は忘れないで欲しい。
[第403号]「資産性がないマンションでも売れることはある」
2013年09月02日