1年後の分譲価格は確実に上がります。
理由は土地値が数ヶ月前から高騰しているからです。
通常、土地を買って、商品企画をして、販売となるまで約1年と考えると、今年の終わりくらいから目に見えて上がり始めることになります。
今分譲しているものは1年前に仕込んだ土地なので、競合も少なく、今ほど高くなかったと言えます。
結論から言うと、秋に売り出される物件ぐらいまでに決めないと、約2年は価格が高い状態が続くと想定されます。
今売られているものも、高いもの、安いものあるので、是々非々で判断する必要があるので、物件概要の運営者物件評価のグレード(価格の相対的な高さ)を参照するようにして下さい。
なぜ、こんな事態になるかというと、デベは金融機関がお金を貸してくれれば事業開発をしたいものです。(だから、金融機関しか事業を止める機能を持ち合わせていない)
マンションデベは自転車操業なので、「やらない」という選択肢は常になく、上場していると尚更無理して仕込むことになります。
また、ブランドを被った見栄っ張りな面がある大手と「赤信号みんなで渡れば怖くない」というノリの中堅以下がプレイヤーですから、最後はお互い買い上げてのチキンレースをします。
これはいつも昔来た道であり、今回もヒーヒー言いながら、やってます。
本来は金融機関の多くが需給バランスと簡単な商品企画に明るくなって(もしくは明るいコンサルと組んで)、リスク管理をすべきですが、不動産素人を自称する人が多く、現実には難しい。
皆さんには「買わない」という選択肢がありますので、買いたいなら時期を見越して行動すべきです。
最後に、もうひとつ市場改造論を唱えます。
「時期が悪ければ開発はやらない」という選択肢を持ち、やらない間に食い扶持があるフィーデベロッパーという道です。
この場合、リスク想定ができることが前提条件になります。
これが私の志向する道です。
[第281号]1年後の分譲価格の行方(3/1)
2011年03月01日