本のタイトルは、「99%のマンションは買う価値なし!」
碓井さんの近著で、内容は確かに「この基準では99%ダメだろうな」というもの。
99%ダメなら、マンション購入は諦めた方がいい。
探すのは時間の無駄だし、見つけても買える保証はない。
それに、買う側も年収1000万円は必要と言う。
これではらちがあかないので、この本の使い方を私なりに解説したい。
まず、ダメだしをしてもらいたいなら、こんな適任の人は日本中にいない。
推薦の弁は、「購入相談をしてもらって下さい。問題を山ほど言ってくれますよ」
但し、そうなると買えなくなるので、どうしても買いたい人は「私はそれは気にしな
い」と問題点を取捨選択すること。
分譲は賃貸よりも質がいいし、程度問題であるから、気にしないことは問題ではない
と割り切ろう。
99%ダメなものは価値がないに等しいが、基準を下げれば2割ぐらいが買えるよう
になるかもしれない。
この確率なら、5物件の候補から該当物件に行きつける。
その割り切り方の基準として、「住み替え」を前提とした方がいい。
「一生の買いもの」などと考えるから、ダメなのだ。
マンションの耐用年数は実質20年が著者の持論だから、
長く住まずに、賃貸より広く快適で、コストが抑えられればいいと考える。
そうなると、私が言っていることに近くなる。
「マンションは10年で住み替えなさい!」だ。
最初から最適解を見出す必要はなく、徐々に成熟していけばいい。
そのためには、高く売却できそうな物件を選ぶしかない。
このように、マンション指南する人の意見はみんな違う。
碓井さんのように物件、業界関係者、業界を辛口に言う人もいない。
99%ダメなものをダメと思うか、ダメな中でマシなものを選ぶか、
その根拠を知ってからでも遅くはない。
[第366号]碓井氏近著の書評(11/5)
2012年11月05日