マンションの資産価値の落ち方は実は都心の方が下落率が小さい。
これはかなり明確な傾向で、当面変わる可能性は低いと想定される。
ここ2年ほど分譲マンションの立地はかなり内側に集中するようになってきていて、この原因は郊外の売れ行きの悪い物件を開発したデベロッパーが破綻したことにより、そうしたエリアで供給する企業が減ったことと、そうした立地のマンションに融資をする金融機関が減っていることによる。
土地神話が崩壊した現在では地価が高騰したらドーナツ化現象が起こることはない。
マンションは利便性を求める住居であり、世帯人員が減少し続けている中では、職住近接傾向が転換することは考え難い。
ではどこまでが大丈夫でどこからがマンション購入してはいけないのか、この答えは以下の2つを確認して欲しい。
まずはマンション供給が一定量ある立地かを駅単位で調べて欲しい。
これは都心からの距離で一律ではないので、駅のマンション集積度があれば今後も建つ可能性が高い。
そうした場所では資産価値が維持され易い。売りたい時に売れるということだ。
これは過去の物件も載せているので、住まいサーフィンで「○○駅」でキーワード検索すると、その駅のものが過去に渡って表示されるので、他の駅と比較して欲しい。
次に、市町村単位で総人口が増えているかだ。
既に減少しているようでは、他のエリアから集客するだけのポテンシャルを持ち合わせていないことになる。
どの市町村もいずれは減少に変わるがそのXデイは市町村によって大きく異なる。
こうしたデータは県・政令指定都市・市町村のホームページに必ず載っているので、覗いてみて欲しい。
これからは、毎年、分譲マンション供給エリアは狭まっていくことであろう。
供給者側も失敗すれば破綻するので、購入する側の個人資産は深刻な損はしないようにしたいものである。
[第268号]郊外立地の限界(11/24)
2010年11月24日