湾岸部で今後5000戸の物件供給がされるのは業界では周知の事実です。
そんな中で注目を集めていたのは、プラウドタワー東雲。
豊洲・辰巳地区でも高い52階建て、震災後の湾岸大規模物件の先陣を切るからです。
まず、この物件は「これまでの湾岸価格より安い」のが特徴。
沖式新築マンション時価は坪238万円だが、当初想定は坪20万円ほど高いと想定されていました。
湾岸の中古マンションの売行きを詳細に調べての売主の決定と想定されます。
この売主、野村不動産は販売期間が最も短いデベロッパーです。(以下、URL参照)
https://www.sumai-surfin.com/producer/hanbai_2007.php
即日完売するように、価格設定をし、販売戦略を組み立てているので、値付けに当たり外れが少ないです。
ゆえに、坪20万円落ちは湾岸の実態とその深刻さを表しています。
これにより、厳しい状況になったのが、震災前から売っていた高額物件です。
もちろん坪238万円よりも数十万円高いがゆえに、1000万円の価格差の住戸が頻出することになりました。
これをいろんな理由を付けてでも売るのは至難の業で、大幅値引きか売れ残り覚悟かの二者択一となりました。
これから売る物件にも影を落としました。
プラウドタワーの238万円が基準で来場者はやって来ます。
次に出て来る大型物件は、ザ・パークハウス晴海タワーズクロノレジデンス。
㎡単価で78万円と予測しました。(プラウドタワー東雲は72万円)
㎡単価で6万円、坪単価で20万円の差、正式価格が見ものとなります。
このように、状況は時とともに変化します。需要を先喰いできる先行物件の方が有利です。
新築マンション時価を目安に、状況を見極めて購入しないと、売れ残り物件は必ず値崩れするので注意しましょう。
[第311号]「湾岸戦争 価格次第の様相」(11/7)
2011年11月07日