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- 東京都渋谷区千駄ヶ谷・外苑前の特徴
千駄ヶ谷と神宮外苑、国立競技場、秩父宮ラグビー場など一体化で再開発が進行中
渋谷区千駄ヶ谷は、現行地名が千駄ヶ谷1丁目から千駄ヶ谷6丁目で構成される渋谷区北東エリアだ。概ねJR千駄ヶ谷駅付近から、北は新宿駅南口あたり、西が代々木駅東口あたりまでを指す。町域の北西部は新宿区の新宿3・4丁目に接し、西はJR山手線と中央線で渋谷区代々木、彌八木神園町に接している。なお、南は渋谷区神宮前に、東は神宮外苑の国立競技場が建つ新宿区霞ヶ丘町に接する。
千駄ヶ谷駅、その改札口・付近一帯、都営大江戸線「国立競技場駅」出入り口も千駄ヶ谷1丁目にある。東京体育館、津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス、津田ホールなどが駅至近に建つ。その千駄ヶ谷1丁目の南が2丁目。オフィスビルや商店のほかマンション、住宅地となる。アパレル関連企業が多く、ライフスタイル雑貨や家具、アフタヌーンティーなどを展開するサザビーの本社もある。東京将棋会館と日本将棋連盟本部があるのもここだ。かつて、米アップルコンピュータの日本法人本社ビルもあったエリアで、このあたりが、ごく自然に“千駄ヶ谷”と呼ぶ時に思い付くエリアだ。
千駄ヶ谷エリア西部、JR中央線の南側の地域が千駄ヶ谷4丁目。千駄ヶ谷三丁目の北、千駄ヶ谷五丁目の南に位置する。明治通りが通り、代々木駅、千駄ヶ谷駅共に近いことから、オフィスビル、マンションが多い。東京メトロ副都心線の開業で「北参道」が開設され交通利便性が格段に向上した。国立能楽堂、日本共産党本部などもある。
千駄ヶ谷4丁目「GSKビル」再開発でタワーマンション誕生
その千駄ヶ谷5丁目27番地で進んでいた「新宿南口プロジェクト」が竣工して「リンクスクエア新宿」がオープンしている。新宿パークビル、日清製粉本社、日本ブラウンズウィックの再開発だ。新宿駅南口、高島屋新宿店とベデストリアンデッキで繋がる、大規模高層商業施設&オフィスビルとなっている。最近のワークスタイルの変化を捉えたシェアリングオフィスが16階に入居している。
その近所、千駄ヶ谷4丁目で進んでいる再開発計画がある。2017年12月、英国系製薬会社グラクソ・スミスクラインの日本法人本社があった「GSKビル」の信託受益権を三井不動産レジデンシャルが日本ビルファンドから170億円で買い取った。現在、そのビルの跡地に複合タワーマンション「パークコート(仮称)」が建設される。規模は地上27階、地下1階、高さ89.98m(最高99.01m)、延べ面積5万6926平方メートル。総戸数は400戸前後だという。設計は清水建設。 2019年11月に着工し、2023年10月に竣工する予定。
隣接する神宮外苑の杜……で、周辺で進む大規模な再開発
一方、国立競技場などが集積する神宮外苑地区は、2013年に建築高制限を緩和する再開発等促進区となり、三井不動産が中心となって着々と大規模再開発計画が進められている。競技場の北、スケートリンク隣接地には、「神宮外苑ホテル」を建設する。また、南側の「外苑ハウス」は、三井不動産レジデンシャルによって高さ約80m級、28階クラスのタワーマンション「THE COURT 神宮外苑」に生まれ変わる。
さらに、2019年6月、三井不動産が東京都に提出した環境影響評価(環境アセスメント)の調査計画書で計画の詳細が判明した。神宮外苑の再開発計画は、老朽化した神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替えて建設する巨大再開発事業だ。西側はスタジアム通り、東側は絵画館正面の軟式野球場を取り囲む楕円の道路東側、イチョウ並木の東側までが範囲となる。
大きな工事はまず、「秩父宮ラグビー場」と「神宮球場」の位置の入れ替えだ。観光スポットで有名な銀杏並木、その西側の歩道に隣接するエリアに野球場棟をおき、それに併設する商業施設とホテルを建設する。高さは約60mだという。そして、銀杏並木の東側の樹が生い茂るエリアに2階建て、高さ15メートルの商業施設が数棟建つ。
また、「伊藤忠本社ビル」は現在の高さ約90mから2倍以上の高さとなる約190mの超高層オフィスビルに変貌する。ラグビー場棟、野球場棟の周辺には、複合棟として高さ約185mと約70mの2棟、および並木の北西の端に高さ約30mのホテルが建設される。神宮外苑の杜は、“高層ビルの森”へと変貌を遂げるわけだ。