マンションは学区で選びなさい
沖 有人(おき ゆうじん) 著
- 新書:208ページ
- 出版社:小学館
- ISBN-10:4098253070
- ISBN-13:978-4098253074
- 発売日:2017/09/28
学区と世帯年収と資産性の高いマンションの深い関係
「公立小移民」という言葉を知っているだろうか。人気公立小学校の学区に引っ越す家族のことを指し、子どもによりよい教育環境を与えたい「孟母三遷(もうぼさんせん)」な親ならではの選択と言える。
これまで人気学区は口コミに頼る部分が多かったが、「学区と世帯年収」という新たな指標を与えるのが本書である。例えば、東京23区でいえば、年収上位の公立小学校は以下の通り。
- 1位 港区立南山小学校 1409万円
- 2位 千代田区立番町小学校 1151万円
- 3位 渋谷区立神宮前小学校 1067万円
23区トップは港区の南山小学校で、突出した世帯年収だ。これら1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の学区年収上位校の解説が本書でなされている。
さらに、人気学区のマンションは、多くの場合、需要が供給を常に上回るため、資産性が担保される。”人気学区ほど資産性が高くなるマンション格差の法則”が成り立つのだ。
ベストセラー『マンションは10年で買い替えなさい』の著者が贈るマンション選びに新たな指標を与える衝撃の一冊です!
目次
- 第1章 なぜ今、「学区」が重要なのか
- 第2章 学区と年収の相関関係
- 第3章 子育て世帯の住まい10年計画
- 第4章 お金を生むマンション「7つの法則」
- 第5章 住宅ローンとお金の話
はじめに
私には双子の子どもがいる。
子どもが幼稚園生だった頃は、東京都江東区のタワーマンションに住んでいた。新婚時に購入したものだ。子どもが生まれてからは、マンションに隣接する都立の大きな公園によく遊びに行った。
幼稚園は隣の区のお寺が運営しているところに通わせており、スクールバスでの送り迎えがあった。その幼稚園は生活する上での礼儀や躾がキチンとしていた。年に1度の運動会は子どもの成長を実感できる感動的なもので、ママさんたちが涙をこぼす姿は印象的だった。この頃の生活には不満がなかった。
しかし、ある理由でそのマンションから引っ越しをしようと決めた。その理由は近隣の公立小学校のよからぬ噂を聞くようになったからだった。
著者紹介
沖 有人(おき ゆうじん)
監査法人トーマツ系列のコンサルティング会社、不動産コンサルティング会社を経て、1998年にアトラクターズ・ラボ株式会社(現在のスタイルアクト株式会社)を設立、代表取締役に就任。住宅分野において、マーケティング・統計・ITの3分野を統合し、日本最大級の不動産ビッグデータを駆使した調査・コンサルティングを得意としている。