兵庫県神戸市須磨区の特徴
― ニッポンの自治体 ―
阪神・淡路大震災から復興を果たした調和の取れた計画都市
兵庫県神戸市須磨区は神戸市を構成する9区のひとつ、神戸市西部にある。須磨区は、緑豊かな自然の山並みと静かな海に囲まれ、平安の昔から風光明媚で温暖な土地として、多くの文人・歌人たちに親しまれた土地だとされる。
兵庫県・神戸市須磨区のマンション
2018年に兵庫県・神戸市須磨区で販売された新築マンションは383戸。中古マンション相場価格は1330万円~4410万円である。
神戸市須磨区の人口は、2019年1月現在、16万1844人で、総世帯数は7万8798世帯だった。
2014年(平成26年)5月8日に「日本創成会議・人口減少問題検討分科会」が発表した、「2040年人口推計」結果によると、20歳から39歳までの若年女性の減少率が、2010年比で51.4%となり、「消滅可能性都市」のひとつとされた。
歴史ある街並みと計画都市としてのニュータウンが調和する
須磨区域は平安末期に起きた一ノ谷の戦いの舞台であり、須磨海岸は古来より白砂青松の美しい砂浜を持つ海岸として有名。
古い歴史を持ち、阪神・淡路大震災による壊滅的な被害から復興した南部の既成市街地と、住宅や公園・公共施設などが計画的に配置された調和のとれた街として昭和40年代から入居が始まった北部ニュータウン、そして近郊農業地域が残り、区域を森・川・海が囲んでいる。同区域面積は28.93平方キロメートルである。
須磨には、古くから白砂青松の美しい海浜の須磨海岸、須磨海浜公園、須磨浦公園、武庫離宮跡の須磨離宮公園、日本最大級の広さを誇る「ほっともっとフィールド神戸」や「ユニバー記念競技場」などがある神戸総合運動公園、奥須磨公園、須磨寺公園など整備された公園が数多くある自然豊かな行政区だ。
大正期に神戸市に編入した須磨村
須磨地域は、その昔、八部郡須磨村と呼ばれ、妙法寺・多井畑・車・白川・東須磨・西須磨・大手・板宿・西代・池田の10カ村を含む大きな村落だった。1896年(明治29年)に武庫郡に編入。1912年(明治45年)に須磨町となった後、1920年(大正9年)4月に神戸市に編入され、1931年(昭和6年)9月に区制が敷かれて須磨区が誕生した。
1977年(昭和52年)6月に名谷団地を垂水区から編入し、須磨区役所北須磨支所を開設。1985年(昭和60年)2月、神戸総合運動公園、神戸流通業務団地を垂水区、西区から編入し、現在の区域となった。
余談だが、元・東京都知事で作家の石原慎太郎氏(1932年生まれ)と俳優の石原裕次郎氏(1934年生まれ)兄弟は、父親(石原潔氏)の仕事の都合で須磨区に生まれ、幼少期を過ごした。その当時、山陽電鉄の東須磨駅と板宿駅の中間に大手駅という駅があり、その近くの山下汽船の社宅に住んでいたとされる。
著:吉田 恒道(公開日:2020.01.06)