神奈川県相模原市南区の特徴
― ニッポンの自治体 ―
小田急「相模大野駅」を中心に大規模な商業地、マンションと緑地の街
相模原市南区は、2010年(平成22年)4月、相模原市の政令指定都市移行にともない設置された同市3行政区のひとつだ。同区は大きく、大野中地区、大野南地区、麻溝地区、新磯地区、相模台地区、相武台地区、東林地区の7地域で構成されている。
神奈川県・相模原市南区のマンション
2018年に神奈川県・相模原市南区で販売された新築マンションは72戸。新築分譲マンションの価格相場は3797万円~5484万円だった。相模原市南区の中古マンション相場価格は1960万円~6300万円である。
2019年1月現在、相模原市南区の人口は27万5812人で、市内行政区随一の人口を擁する。総世帯数は13万1640世帯。面積は38.20平方キロメートルで、市域の11.6%の面積を占めている。同区は、大規模な商業地、公園や緑地などが充実した地域でもある。
小田急「相模大野」駅周辺で進んだ大規模開発で市の中心市街地に
なかでも、小田急電鉄「相模大野駅」周辺は、土地区画整理事業や米軍施設の跡地利用が行なわれ、商業・業務施設や高層住宅、文教施設などの多様な機能が集積し、同市の中心市街地のひとつとして発展してきた。
その相模大野駅を中心とした駅前地区では、百貨店、文化施設などが立地する同市を代表する商業・業務地として発展。国道16号沿道には、大規模商業施設を含む商業・業務機能が集積し、麻溝台には52.3ヘクタールの工業団地が設置されている。その他、古淵地区、相模台地区、東林地区は地区中心商業地として、それぞれが地区の拠点機能を担っている。
また、区中央部の木もれびの森や県立相模原公園、相模原麻溝公園などの緑、相模川沿いの田園地帯など、豊かな自然も広がっている。
しかし、市内に3つある米軍基地のうち、キャンプ座間(172.5ヘクタール、座間市域は56.7ヘクタール)と相模原住宅地区(59.3ヘクタール)の2つが同区南部、小田急線沿線の市街地に位置していることから、計画的な街づくりの大きな障害となっている。
東西南北に結ばれる鉄道交通に恵まれた行政区
相模原市南区内の鉄道網は、北東側の八王子・横浜方面を結ぶJR横浜線、南西側の橋本・茅ヶ崎方面を結ぶJR相模線、南東側の新宿・小田原・江ノ島方面を結ぶ小田急電鉄小田原線と江ノ島線が網羅する。
道路は、座間方面を結ぶ区の中央部の県道相武台相模原、町田・当麻を結ぶ県道相模原町田が、それぞれ区の交通の骨格をなす。また、さがみ縦貫道路相模原愛川インターチェンジの開通に伴い、52.3ヘクタールの工業団地が立地する麻溝地区に新たな南区の玄関口が完成した。
著:吉田 恒道(公開日:2020.01.06)