京都府京田辺市の特徴
― ニッポンの自治体 ―
大規模な宅地開発や交通網の整備で人口増加する学研都市
京田辺市は、東に木津川が悠々と流れ、西には生駒山系に連なる甘南備山が控える、豊かな自然に囲まれた街。京都府南部に位置し、大阪府と奈良県の府県境付近にあり、古くから交通の要衝として栄え、南山城地方の行政・経済・文化の中心地として発展。市総面積は42.92平方キロメートルだ。
京都府・京田辺市のマンション
2018年に京都府・京田辺市(きょうたなべし)で販売された新築マンションは不明。中古マンション相場価格は2100万円~3220万円だった。
2019年1月現在、京田辺市の人口は、6万9804人。総世帯数は2万9293世帯である。
京田辺市は、1889年(明治22年)、市制町村制の施行で生まれた田辺村・大住村・三山木村・草内村・普賢寺村がベースとなっている。1906年(明治39年)、田辺村が町制施行となり田辺町となった。1951年(昭和26年)に大住村、三山木村、草内村、普賢寺村を編入・統合し、現在の市域となり、1997年(平成9年)4月1日、市制を施行し、京都府で20年ぶりとなる12番目の市として京田辺市が誕生した。京田辺市は2017年4月、市制20周年を迎えた。
名称は和歌山県田辺市との混同を避けるため、京都府の田辺市として「京田辺市」とした。
近年は、大規模な宅地開発や交通網の整備、学研都市の建設にともない、市の人口が増加し、大阪市・京都市のベッドタウンとして発展し続けている。
全国有数の玉露の産地
京田辺市は、日本でも有数な玉露の産地だ。日本で優れたお茶を選定する全国茶品評会において、玉露部門の一等一席(農林水産大臣賞)を数多く獲得してきた。年ごとの優れたお茶ができた地域に贈られる産地賞も何度も受賞している。
京田辺市観光協会の「京田辺道中記」のなかで「京田辺玉露のおはなし」との項で、詳しく説明されている。以下、引用すると、
「京田辺の玉露が美味しい理由は、生産農家の卓越した技術と丁寧な茶園管理、肥培管理から成り立っているとされる。有機肥料を中心とした肥培管理により、玉露に適した土作りを行ない、日々茶葉一枚一枚にまで目を行き届かせ、茶の木が必要とする時期に必要な肥料を与えるといった経験と技により日々管理されているからだ。また、春になり、新芽が出ると同時に茶園に菰や寒冷紗で覆いをし、光を遮光し約40日間かけてゆっくりと大地の成分を茶葉隅々に吸い上げさせるため、天然の旨味成分が多く含まれるのだという。このように手間をかけて栽培することで、渋みの成分であるタンニンが少なく、甘味旨味の成分であるテアニンが多く含まれた京田辺特有の玉露が生まれる」のだという。
市内の鉄道交通は、JR西日本の片町線(学園都市線)と近畿日本鉄道。京田辺市には、近鉄京都線の新田辺・興戸・三山木・近鉄宮津とJR学研都市線の松井山手・大住・京田辺・同志社前・JR三山木駅の9駅がある。
近鉄新田辺駅とJR京田辺駅は京田辺市街の中心で、松井山手駅は同市西部の新興住宅地の中心駅として機能している。また、近鉄新田辺駅には、京都市営地下鉄烏丸線が乗り入れている。京都・大阪・奈良へそれぞれ30分ほどでアクセスできる利便性の高い街だ。
著:吉田 恒道(公開日:2019.12.26)