神奈川県相模原市緑区の特徴
― ニッポンの自治体 ―
市域の8割近くを占める広大な行政区は、さまざまな顔を持つ衛星都市
2010年(平成22年)4月、相模原市の政令指定都市移行にともない設置された同市3行政区のひとつである。
相模原市緑区には、緑区には、橋本地区、大沢地区、城山地区、津久井地区、相模湖地区、藤野地区の6地区があり、相模原市で最も広い面積の行政区だ。相模原市の最北端・最西端・最南端はいずれも緑区に位置する。
神奈川県・相模原市緑区のマンション
2018年に神奈川県・相模原市緑区で販売された新築マンションは122戸。相模原市緑区で販売した中古マンション相場価格は1960万円~4200万円である。
2018年1月現在、相模原市緑区の人口は17万1321人で、総世帯数は7万7272世帯だった。面積は253.90平方キロメートルで、市域の77.2%を占める。
JR横浜戦、京王相模原線の結節点「橋本駅」周辺が急発展
区の東部は工業や商業、業務機能などが集積する地域だ。区の西側は山並みや湖、川など豊かな自然が広がる地域だ。
なかでもJR横浜線・相模線と京王電鉄相模原線が乗り入れる橋本駅周辺は、鉄道や道路の広域的な要衝であり、市街地再開発事業などにより都市基盤が整備されている。商業施設や高層住宅、文化施設が集積し、本市の中心市街地として発展してきた。
とくに、1990年、橋本駅に京王電鉄相模原線が乗り入れたことで、日本最大のターミナル駅、新宿と直結。鉄道結節点として重要性が一挙に高まり、1990年代末以降、駅北口の再開発や工場跡地などへの高層マンション建設によって商業や人口の集積が進みつつあり、相模原市旧市域北部の拠点・内陸工業都市として成長を続けている。
また、国道16号、国道129号、国道413号が集中し、広域交通の結節点をなっている。これら利便性の高い交通網を活かして多くの工業が集積し、本市の内陸工業都市としての発展を支えている。「リニア中央新幹線」の神奈川県駅が橋本地区へ決定している。
豊かな自然環境と調和した住環境が整う、西部「津久井地区」
区の西部に位置する津久井地域は、広大な森が水を育み、相模川や道志川などの清流、津久井湖、相模湖などの湖が豊かな水源地として機能している。
なかでも津久井湖は1965年(昭和40年)、純揚水式の城山発電所建設の下池として誕生した「城山ダム」の人造湖であり、周囲に広がる「津久井湖城山公園」は、桜の名所としても知られている。
また、秋には紅葉、冬にはわかさぎ釣りなど四季折々の表情を見せてくれるスポットで、県内でも有数の景勝地として人気がある。
津久井地域の西部は、蛭ヶ岳(1673m)を最高峰に神奈川県の屋根ともいえる丹沢山塊からなる丹沢大山国定公園、北部は、陣馬山などからなる県立陣場相模湖自然公園と、広大な森林が広がる美しい自然環境に恵まれている。
津久井地域では恵まれた自然資源と、小原宿本陣や県立藤野芸術の家、民間テーマパークなどの歴史文化資源を活かした観光交流が実施されている。
著:吉田 恒道(公開日:2020.01.06)