大阪府大阪市東住吉区の特徴
― ニッポンの自治体 ―
閑静な住宅都市、文化とスポーツの場として区民に親しまれる長居公園
大阪市東住吉区は大阪府のほぼ中心にあり、かつ大阪市南部に位置し、東は平野区、西は阿倍野区・住吉区、北は生野区に接し、南は大和川を境に松原市に接する。区域の東西約2.8km、南北約6.4kmで、面積は9.75平方キロメートル、大阪市24区中で8番目の大きさの行政区である。
大阪府・大阪市東住吉区のマンション
2018年に大阪府・大阪市東住吉区内で販売された新築マンションは425戸で、同区で販売した新築マンションの相場価格は4005万円だった。中古マンション相場価格は1820万円~3500万円である。
2019年1月現在、大阪東住吉区の人口は13万451人で、総世帯数は6万7547世帯だ。
かつて東住吉区エリアは、北百済村、南百済村、田辺村、矢田村、長居村の地名で呼ばれ、桑津遺跡の発掘から分かるように古代から豊かな稲作地帯だった。1925年(大正14年)の大阪13区制施行により住吉区が発足。1943年(昭和18年)に分区して東住吉区が誕生した。また、1974年(昭和49年)、同区から平野区が分区した。
1960年代から急成長した住宅都市
市街化が進んだのは昭和初期以降で、なかでも1960年代以降の市街化は急ピッチに進んだとされる。現在では区域の9割以上が閑静な住宅街区となっている。
なお、JR阪和線、近鉄南大阪線、地下鉄谷町線の駅周辺は商業地域として発展、なかでも駒川商店街は大阪市内でも有数の商店街として知られ、日中は多くの利用客で賑わっている。
針中野駅周辺・駒川中野駅周辺には以前、大型スーパーが出店していたが、現在はパチンコ店や高層マンションに変わっている。針中野駅周辺は飲食店などの商業施設が密集している。
同区北西部は、阿倍野区・天王寺区のターミナル駅である大阪阿部野橋駅や天王寺駅にも近く便利なエリアだ。
また、区の北東部にある中央卸売市場東部市場は、大阪市南部市民の台所、食品流通の拠点として大きな役割を果たす。
国際的なスポーツイベントに利用される長居公園
同区の南西部の一角を占める広大な長居公園は、面積65万7084平方メートルと市内第3の大公園で、園内には国際スポーツイベントの会場やセレッソ大阪の本拠地である国際規模の長居競技場「ヤンマースタジアム長居」や、球技場「キンチョウスタジアム」、テニスコート、屋内・屋外プール、さらには世界的水準にある長居障害者スポーツセンターなどの各種体育施設が設置されている。加えて、郷土の森・植物園・自然史博物館・花と緑と自然の情報センターなどが整備され、花と緑の憩いの場、文化とスポーツの場として、多くの区民に親しまれている。
同区内にはJR関西本線(大和路線)、JR阪和線、近鉄南大阪線、地下鉄谷町線が走っており、全線が天王寺駅あるいは阿部野橋駅と連絡する。
著:吉田 恒道(公開日:2020.01.06)