第3回 売主別新築アフターサービス満足度ランキング
目次
- アフターサービス満足度は野村不動産が昨年から大きく順位を上げ1位に
- アフターサービス基準到達率が平均を上回ったのは野村、三井、住友、ナイス、東京建物の5社
不動産マーケティングのアトラクターズ・ラボ株式会社(東京都千代田区・代表取締役:沖有人)は、「新築分譲マンションのアフターサービス(定期診断)満足度調査2012」を行ったのでこれを公表する。
自社が運営する分譲マンション購入者向けサイト「住まいサーフィン」で、新築マンションを購入し現在入居中で2006年以降にアフターサービスを受けた方を対象に、アフターサービスに関する満足度調査をネットアンケートにて行った。一昨年から実施しており今回で3回目となる。今回は自社が運営する「住まいサーフィン」会員とネットリサーチ会社のパネルに対して調査依頼メールを配信した。
- 実施時期
- 2011/12/13~2011/12/26
- 調査対象者
- 住まいサーフィン会員、ネットリサーチ会社のパネル
- 有効回答数
- 全体:1156 アフターサービス設問:896
(ランキング対象はサンプル数が20件以上の売主)
回答者に居住マンション名称を記載させ、実在マンションでかつ売主が回答者の記載と一致するものだけを有効票とした。
アフターサービス満足度を売主別に集計すると、トップは「野村不動産」となった。昨年と比較し、順位が上がったのは野村不動産、住友不動産、オリックス不動産、有楽土地、東急不動産の5社であった。
※ナイス、大和ハウス工業は昨年はサンプル数が少なく、集計対象外企業であったため初ランクイン。
今回の調査では、大手のブランドイメージによる影響を排除するため、アフターサービスの基準を明確に回答者に知らせた上で、満足度を回答させた。アフターサービス基準到達率で平均より高いスコアを獲得したのは、野村不動産、三井不動産レジデンシャル、住友不動産、ナイス、東京建物の5社であった。またアフターサービス基準到達度が高く、担当者の接客態度が高い企業は満足度が高くなる傾向が確認できた。さらに、「メジャー7」、「過去供給戸数上位20位+商社電鉄系」、「それ以外」と売主を3区分して満足度や基準到達度を算出したところ、「メジャー7」はスコアが最も高く、「供給戸数上位20位以内+商社電鉄系」がこれに続き、「それ以外」はこの2グループを下回る結果となった。
アフターサービス満足度全体ランキング
アフターサービス満足度のトップは「野村不動産」となった。同社は昨年5位からのランクアップとなる。昨年1位だった「三井不動産レジデンシャル」は3位に順位を落とした。
上位3社は大手総合不動産会社が並んでいるが、4位に住宅供給をメインに実施しており、顧客対応に定評のある「ナイス」がランクインしている。
今年度は、メジャー7(※1)、過去3年供給上位20位および商社電鉄系(※2)、それ以外、の3グループに分けてポイントを確認したが、満足度スコアは「メジャー7」が最も高く、「供給上位20位+商社電鉄系」が真ん中、「それ以外の企業」は最も低い数値となった。
大手は先進的な取組を実施しており、顧客志向体制を強化してきている。供給量の多い企業や体力・余力のある企業は大手に準じ、顧客の声を収集してきた。その結果が満足度に反映されたものと考えられる。
- スコア:アフターサービスに対する満足度を5段階で聞き、段階ごとにウエイトを掛け100点満点として計算したもの
- サンプル数20以上の企業のみをランキング化、2006年以降にアフターサービスを受けた人を集計対象
1:メジャー7(不動産大手7社の総称):住友不動産、大京、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス
2:過去3年供給上位20位以内、商社電鉄系:2008~2010年に不動産経済研究所の「事業主販売戸数上位20社」に入った企業。
メジャー7以外で上記に記載のあるナイス、オリックス不動産、大和ハウス工業、コスモスイニシア、有楽土地、ゴールドクレストはすべてここに含まれる。それ以外だと近鉄不動産、タカラレーベン、伊藤忠都市開発、新日鉄都市開発、および丸紅、三菱商事、住友商事なども含む
アフターサービス:実際の基準到達度、担当者の接客態度、内覧満足度
- 実際の基準到達度:ソーシャルジャジメントシステム社の協力を得て「アフターサービス基準」を明記し、その基準との合致状況を5段階で把握、段階ごとにウエイトを掛け100点満点でスコアを算出
- 接客態度:担当者の接客態度への好感度を5段階で把握し、段階ごとにウエイトを掛け、100点満点でスコアを算出
参考:(※1)回答者に提供したアフターサービスの基準
- アフターサービス前に入居者にアンケートを実施し、返送されたアンケートをもとに現地を確認する。
- 現地確認時か現地確認後に、補修計画(不良事項への説明、原因、補修方法、スケジュール)の説明を受ける。
⇒最低でも口頭での説明がある。
⇒震災後の定期補修だった場合で、地震の影響による補修対象外になる場合は、地震の影響であるというエビデンスの提供がある - マンション全体で共通の不具合があった場合には、全住戸にアナウンスする。
- 再塗装などで色の仕上がりや確認が必要な場合はテスト施工を実施し、入居者に仕上がり確認をした上で補修に入る。
- 入居者が行った各種の問い合わせ、依頼事項に対して、必ず返答がある。
- 補修が正しく実施されているかを確認し、入居者の納得のいく補修を実施する。
- 売主が責任をもって実施する
上記基準は株式会社ソーシャルジャジメントシステム(管理組合向け、マンションアフターサービスのコンサルティングを手がけるパイオニア企業)の監修を受けている
スタイルアクト株式会社
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